宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)はマイルや中長距離など、あらゆる路線から有力馬が集う一戦だ。そこで今回は過去10年を参考にローテーション別の成績をチェックしたい。

 結論からいえば、明らかに前走でGIを使っている馬の成績がいい。国内GI組が[5-5-8-58]、海外G1組が[3-1-1-19]、合わせて[8-6-9-77]の勝率8%、複勝率23%。該当馬が多いとはいえ、馬券圏内の30頭中23頭を占めている。このうち、前走で連対していた馬は[4-2-4-18]の好成績。前走が6〜9着だった馬も[2-2-4-24]だから悪くない。さすがに2桁着順だった馬は[0-1-0-11]と苦戦傾向だが、1桁着順だった馬は評価を落とさなくていいだろう。

 ただ、レース別に見ると、天皇賞(春)組が6連対、大阪杯組が4連対と拮抗している。ドバイ組やヴィクトリアマイル組も含め、レース毎に大きな成績の差はなし。それだけに絞り込みづらいのがネックだ。

 では、前走がGII、GIIIだった馬はどうだろうか。[2-4-1-39]の勝率4%、複勝率15%。とりわけ前走で連対していた馬は[2-2-1-10]の勝率13%、複勝率33%だから要注意となる。ちなみに前走3着以下から馬券に絡んだ2頭のうち、1頭は外国馬のワーザーだった。

 今年はドバイ組のドウデュースとジャスティンパレス、大阪杯で1〜2着のベラジオオペラとローシャムパーク、天皇賞(春)で2〜3着のブローザホーンとディープボンド、このあたりが有力視されそうだ。そんな中で好配の使者に指名したいのは、前走の目黒記念を制したシュトルーヴェ。すでに述べたように、宝塚記念は「前走でGII&GIIIを連対していた馬」が好成績だが、今年は該当馬が1頭のみ。前走GI組の一角を崩すことを期待したい。