【V字回復の要因は?】ビックカメラ EC事業部 畑中部長、袖山係長「『送料無料』施策で新規ユーザー増」

日本ネット経済新聞6/13(金)8:00

【V字回復の要因は?】ビックカメラ EC事業部 畑中部長、袖山係長「『送料無料』施策で新規ユーザー増」

【V字回復の要因は?】ビックカメラ EC事業部 畑中部長、袖山係長「『送料無料』施策で新規ユーザー増」

ビックカメラの2024年9月‐2025年2月期(中間期)の連結業績におけるEC売上高は、前年同期比8.5%増の569億2600万円となった。ビックカメラ単体では同11.0%の増収だった。同社の連結業績におけるEC売上高は、コロナ禍のEC需要の高まりを受け、2021年8月期に、1564億円を記録した。その後は減収が続き、2024年8月期連結業績におけるEC売上高は、前期比6.6%減の1190億円となっていた。2024年9月に行った、自社ECサイトの送料無料化や、ECサイト掲載数の拡充が奏功しているという。EC事業部の畑中英治部長と、袖山直人係長に話を聞いた。


<送料無料が奏功>
畑中:直近1年間で反響が大きかった施策は、2024年9月に行った「送料無料」だった。多くのユーザーが来訪するようになり、実際に商品の購入につながっている。特に新規ユーザーが目立っていた。

コストの面ではもちろん、大変な部分は大きい。だが、新規顧客の集客と、今後の継続を考えれば、有用な施策だったと考えている。

話題となりそうな商品にいち早く目をつけることも重要だと考えている。直近だと、「モフリン」というAIペットがウェブで紹介され、当社でもかなりの数が売れた。当社の公式サイトでは過去に、「モフリン」の細かい紹介記事を書いていた。こうしたこともあり、ユーザーが検索した際、公式サイトの次に、当社のサイトが表示される状態だった。

仕入れ商品は、買いやすいところで買うという人がほとんどだ。情報発信などを通じて、いかにサイトに訪れてもらうかは重要な要素だ。



<非常識の線引きを変える>
畑中:ECの購入者は依然として、パソコンから購入することが多い。ただ、それはBtoBの購入も含めた話だろう。個人の購入に限定すると、スマホからが大多数を占めると考えている。

画面サイズや操作性が違う中、いかに使いやすくしていくかは、日々の課題となっている。

袖山:個人名での会員登録であっても、個人事業主などを含め、会社などの備品購入であるケースは多い。購入する時間帯が夜間なのかによっても、変わってくるだろう。

最近では、スマホからの購入は22時以降が多いなど、購買体験が変化しつつある。そういった目まぐるしい変化にも、対応していく必要があると考えている。

最近だと、海外企業のメルマガが、遅い時間に届くことがある。夜間にメルマガを送るなど、我々からすると考えられないことだ。

だが、朝や日中に送っても、仕事などでゆっくり見られる人は少ない。一方で、遅い時間であれば、メルマガをじっくり見てくれる人もいるだろう。

”非常識”の線引きを変えていくことも、必要になっていくのかもしれない。


<ペット用品も好調>
畑中:ペット用品では、ロイヤルカナン療法食の認定ショップになったことの影響が大きい。最初は、各社在庫が残っていたこともあり、あまり影響を感じていなかったが、時間が経つにつれて、じわじわと購入が増えてきている。

ロイヤルカナン療法食は、2024年10月から、限られたECサイトでしか販売ができなくなった。その多くはペット専門店であるため、認定ショップでありかつ多様なジャンルの商品を取り扱っているというのが、当社の強みになっている。より日常的に使ってもらえるサイトに、近づいたのではないか。

送料無料などが奏功し、中間期のEC売り上げは増収となった。だがそこに甘んじていてはいけない。ECが普及しきっている中、いかに、使いやすい形にできるか、欲しい商品を用意できるかを考え、提供していくことが重要だと考えている。

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