楽天グループ(楽天)は5月13日、2021年1‐3月期(第1四半期)の決算を発表した。国内ECの流通総額は前年同期比22.4%増の1兆1220億円になった。物販ECを中心としたショッピングEC流通総額は、同33.9%増と大幅に拡大している。

2020年度第4四半期で購入したユーザーが第1四半期に購入した割合で算出した「ユーザー定着率」は約73%だった。第1四半期において「楽天市場」「ラクマ」「楽天ブックス」といったECサービスを併用(クロスユース)したユーザー数は、同39.4%増になった。コロナ禍で楽天のECサービスの利用者が増えるともに、ユーザーの定着率、クロスユース率も高まっているという。





デジタル化による家計消費におけるEC支出の割合が高まっている。こうした流れを受け、「楽天市場」の第1四半期におけるユーザー当たりの購入額は同15.5%増、購入頻度は15.9%増になった。




日本郵便と合弁会社、劇的に物流合理化
楽天はさらなるEC成長を図るため、日本郵便と物流事業を行う合弁会社を設立した。

三木谷浩史社長は、「楽天市場の流通総額も3兆円を超えてきて、これから5兆円、10兆円を目指すときに、物流を自分たちでやらざるを得なかった。ゼロから自分たちで作ることも考えていた。70%くらいの家庭には(自前で)届けることができるようになったが、どうしても最後の30%のコストが高い。田舎になればなるほどコストが高くなる。日本郵政グループと組むことで劇的に物流コストを合理化できる。将来的には数百億円単位でコストメリットがあるだろう」と語る。

楽天の自社物流サービス「楽天スーパーロジスティクス(RSL )」の2021年3月度にける利用店舗数は前年同月比72.5%増となっている。第1四半期の出荷量は前年同期比134.2%になったという。RSL利用店舗の売上高は、「楽天市場」の平均値よりも高まっている。






西友へ経営参加、物流の自動化
楽天は今年3月、子会社を通じて西友の20%の株式を取得し、経営への参加を開始した。

西友への経営参加におけるメリットについて、三木谷社長は、「まず西友の本業のデジタリゼーションを進めていく。われわれのAIやデータテクノロジーを使い、すでに効果が出始めている。次に西友と楽天のネットスーパーも強化する。イーグローサリーについては驚くべき成長をしている。低温度帯、冷凍を含めた物流の自動化が極めて重要。自動化を進めることで、数少ない黒字が出せるイーグローサリーになっていくだろう。といっても全国津々浦々までカバーできるわけではないので、地方のスーパーのDXのサポートも進めていく」と語る。

「楽天西友ネットスーパー」の第1四半期における売上高は、同29.9%増になった。ネットスーパー専用の物流センターを今年1月に神奈川・港北で稼働しており、さらに2022年には大阪・茨城でも稼働する予定だ。