東京都医師会地域医療推進委員会委員で「いとう内科クリニック」院長の伊藤大介氏が8月5日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。ワクチンの効能、そして海外と日本の医療体制の違いについて解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

新型コロナワクチンはよく効くが持続力が短い

新行市佳アナウンサー)新型コロナワクチンを打つことの意義を改めて教えてください。

伊藤)昨年(2021年)、全国民のかなりの人たちが夏までにワクチンを打たれました。皆さんが同じペースで受けられたということは、抗体が同じペースで上がったので、10月になると「スーッ」と感染が抑えられてきた。

新行)10月に。

伊藤)新型コロナワクチンはよく効くのだけれど、ワクチンとしての持続力が短いのです。5ヵ月後くらいから落ちてくる。「5ヵ月経ったら次のワクチンを打ちましょう」という流れになっているので、「よく効くけれど、持続力が短い」というのがコロナワクチンの特徴ではないかなと思います。

ワクチン接種をしていれば重症化はほとんどしない

伊藤)4回目の接種をしているのに感染された方もいらっしゃることはいらっしゃるし、3回目の接種をされていても感染される方は当然いらっしゃいます。しかし、症状的には軽いですね。高齢者の方でも、ワクチン接種されていて重症化する方は、ほとんどいらっしゃいません。

新行)重症化予防としての役割があるということですね。

伊藤)すごくあります。

新行)現在、ご高齢の方には4回目のワクチン接種が行われていますし、医療従事者の方や高齢者施設に勤めていらっしゃる方も打てるようになっています。接種の進み具合はいかがでしょうか?

伊藤)医療従事者と高齢者施設の方たちへの接種については、早い段階から許されていればよかったかなとは思います。

伊藤大介氏、新行市佳アナウンサー

米英とは違う日本の医療システム

新行)海外のニュース映像などを観ると、「マスクをしていないのだな」と思うのですが、そもそも日本と海外では医療システムも違うのですよね?

伊藤)海外とは全然違うと思います。代表的なイギリス医療は、各地域で担当する先生が決まっています。一生、その先生とお付き合いをします。

新行)イギリスでは。

伊藤)先生方は当然、風邪なども診るのですが、コロナ禍でこれだけ新型コロナウイルスの感染者が多くなったときには、重症者の方たちや手術が必要な方を中心的に診ます。コロナに感染した方たちは自分で治療する。つまり、陽性反応がわかったら自宅療養をするというのは、自然な流れになっているのです。

新行)陽性反応が出た人は。

伊藤)アメリカでは1回の医療費がとても高いので、陽性が出たら医者にかかるよりは自宅で治るまで経過をみるという形になっています。日本とは違うのです。

新行)日本とは違うのですね。

伊藤)日本は誰でも、どこでも医療を自由に受けられます。だから今回のように一気に感染者が増えてしまうと、国の政策でコントロールしてもらわなければ、医療機関がオーバーフローを起こすような事態になってしまいます。今回、国が取ってくれた政策によって、多くの医療機関や病院、クリニックが助かったと思います。