東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が8月11日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。オミクロン株「BA.5」の特徴と子どもたちの感染について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

感染力が強く、免疫やワクチンが効きにくい「BA.5」

飯田浩司アナウンサー)今回の第7波は、新型コロナのオミクロン株「BA.5」という名前がよくメディアに出てきますが、どのような特徴があるのでしょうか?

猪口)オミクロン株ですから、重症化度合いはBA.1やBA.2とあまり変わりはないのですが、伝播性と言うのでしょうか、感染性がBA.1やBA.2と比べて高いのです。感染性が高いことによって、BA.1、BA.2に対して置き換わりをしていくのです。

飯田)これまでのものよりも感染性が高い。

猪口)もう1つ大きなポイントは、ワクチン等に対する免疫回避性が非常に高い。いままで獲得した免疫がありますよね。我々は武漢から始まってアルファ株やデルタ株、そしてBA.1、BA.2と罹ってきたのですが、その免疫があまり効かない。ワクチンもあまり効きません。効くのですが、効かない。まったく新しい新型コロナウイルスがやってきたかの如く、感染が拡大している。これがBA.5の特徴だと思います。

重症化率が低く、咽頭痛になる人が多い「BA.5」

飯田)多くの陽性者は出るのだけれど、重症化、重篤化する方はそれほど多くない。

猪口)そうですね。BA.1やBA.2とほぼ同じくらいで、都民全体の全年齢層で言うと、重症化率は0.04%です。40歳以下だと0.01%ですから、それほど重症化率は高くありません。

飯田)重症化する方は少ない。

猪口)症状も変わってきています。デルタ株までは息苦しさなどの肺炎の症状がありましたが、いまは咽頭痛になる方が多いです。喉が痛いために水が飲めない、食事ができず脱水症状になるというような、二次的な症状が出ている方が多い印象です。

猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

増加する学校での集団感染 〜子どもから親への感染も多い

飯田)一方、子どもへの感染が増えています。「子どもも重症化する」と警鐘を鳴らす方もいらっしゃいますが。

猪口)「小児10歳以下にも感染する」というのがオミクロン株の特徴です。学校における集団感染が増えているのは確かですが、子どもの重症化率は低いです。ただ、子どもから親に感染するというケースは多いようです。学校の集団感染から親の方に拡まっていくということも起きているようです。

飯田)まさにうちはそうでした。子どもは小学校2年生なのですが、子どもがどこで感染したのかはわからないのです。

軽症の場合は解熱薬、鎮痛薬などで対処する 〜解熱鎮痛薬を常備

飯田)一方で重症化率が低く、家庭にある常備薬で対応できるようですが、特に軽症者向けの特効薬があるかと言うと、なかなか難しいところがあるわけですよね。

猪口)軽症の方を重症化させないために、飲み薬が2種類出てきています。それは効くのですが、若い方などリスクの低い方たちに使う薬ではなく、ご高齢者などリスクの高い方たちに使う薬です。そうなると、風邪やインフルエンザと同じで対症療法になりますので、解熱鎮痛薬のようなものを家に置いておくといいと思います。

感染したときのために食料を備蓄しておくことも大切

飯田)他に備えておくべきものはありますか?

猪口)もし自分が陽性になったら、まずは自己隔離して他の人と会わないようにする必要があります。対策としては、十分な食料を用意しておくと、自重した生活を送りやすいですよね。