東京都医師会理事で「鳥居内科クリニック」院長の鳥居明氏が9月21日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスの治療薬について解説した。

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カロナールやロキソニンも新型コロナウイルス感染症による喉の痛みや発熱には効果がある

新行市佳アナウンサー)今回は新型コロナウイルスで処方される治療薬について伺います。感染して自宅療養するときには、市販薬で様子を見るという形になるのですか?

鳥居)かかりつけの信頼できる先生から処方を受け、薬局から宅配サービスのような形で送ってもらう方法もありますが、市販薬でも構いません。

新行)飯田浩司アナウンサーが感染した際、自宅にあったロキソニンを飲んだと聞きましたが、カロナールやロキソニンなどの薬になるのでしょうか?

鳥居)カロナールもロキソニンも喉の痛みや発熱を抑える消炎鎮痛薬です。カロナールは総称名で、一般名は「アセトアミノフェン」という薬です。以前は風邪薬にも入っていましたので、安全性も確立されています。胃腸障害などの副作用も少なく、妊婦でも使用可能です。

新行)妊婦の方でも。

鳥居)ロキソニンは「ロキソプロフェン」というもので、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)です。アセトアミノフェンより少し効き目があります。ただ、効果が強ければ副作用もあります。胃腸障害も出やすいので、必ず食事のあとに飲んでいただかなくてはいけませんが、どちらを使っても、喉の痛みや発熱には効果があります。

新行)それらの薬の出荷調整が行われているという報道がありましたが、いまも出荷調整されているのでしょうか?

鳥居)全体的に品不足の傾向があります。きちんと必要なところに送ることができるように出荷調整されています。必要な薬を必要なだけお買い求めいただければと思います。

鳥居明氏、新行市佳アナウンサー

筋肉注射で済む「エバシェルド」という中和抗体薬

新行)改めて、新型コロナウイルス感染症に罹ったときに使う薬について教えてください。

鳥居)風邪と同じく対症療法になります。先ほど言った喉の痛みや発熱に関しては、消炎鎮痛剤が使われます。

新行)カロナールなどですね。

鳥居)漢方薬が使われることもあります。子どもの場合、小児科の先生はインフルエンザのときにも使う麻黄湯を処方します。また、(新型コロナの)後遺症でだるくなることが問題になっていますが、漢方薬の補中益気湯は体力が落ちているときに元気を出す効果があります。

新行)新しい薬についてはいかがですか?

鳥居)注目されているのは、今回、特例承認された「エバシェルド」という中和抗体薬です。いままでの抗体製剤は点滴で、時間もかかりますし、管理も大変でしたが、この薬は筋肉注射で済みます。

新行)注射で。

鳥居)いままでの抗体製剤は重症化予防が中心でしたが、今回のものは発症抑制効果もあります。免疫不全の方や、ワクチンで抗体が得られにくい方には特にお勧めしています。

新行)発症を抑制する効果がある。

鳥居)ただ、残念ながら数が少ないのです。供給量が少ないために、いまは一般の流通ではなく、厚生労働省がすべて所有して必要な医療機関に配布されています。

免疫機能を高める効果がある食品

新行)治療薬ではありませんが、免疫機能を高めるための食品などもいろいろ出ていますけれど、効果はあるのでしょうか?

鳥居)腸内細菌を活発にする乳酸菌製剤などが売られています。医薬品ほどの効果を期待するのは難しいかも知れませんが、免疫力向上などの機能が認められている機能性表示食品については、ある程度の効果があると思っていただいていいでしょう。