政治ジャーナリストの青山和弘氏が10月4日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。支持率が下降する岸田政権の次に予想される「ポスト岸田」について、辛坊と対談した。

辛坊)岸田文雄首相がどこかでコケることになった場合、「次の首相候補はいるのか」と首をひねってしまうのですが、青山さんの目から見ていかがですか。

青山)今、「ポスト岸田」の最右翼に躍り出てきたのは、河野太郎さんです。

辛坊)かなり個性的で変わった人だと聞きます。

青山)個性的で変わった人です。

辛坊)やはり、そうなんですね。

青山)ただ、それは逆に言うと、周囲に忖度せず突破力があるということでもあるんですよ。河野さんは消費者担当相として、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる霊感商法などへの対応に関し、対策検討会をつくりました。これは、河野さんの忖度しない姿勢を表しています。対策検討会のメンバーには、全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士や元衆院議員で弁護士の菅野志桜里さんらを入れ、消費者庁の枠を超えた議論を求めています。さらに、旧統一教会に解散命令を勧告しようとする構えさえも見えます。

こうした姿勢は、消費者庁の対策検討会としては踏み込み過ぎているように考える人もいると思うのですが、それくらい河野さんは今、走っているんですね。そうすると、旧統一教会の問題で支持率が下がってきている岸田政権を救うのは、河野さんかもしれません。逆に「暴走だ」として、はじかれてしまう可能性もあります。とはいえ、河野さんが今、しようとしていることが、ある意味で政府の中で唯一、風向きを変える起爆剤になるかもしれないんです。

辛坊)河野さんの党内基盤は、どうなんでしょうか。

青山)河野さんは麻生派です。ただ、麻生派の中には「河野嫌い」の人もいて、河野さんを「ポスト岸田」とするには、まだまとまってはいません。

辛坊)河野さんを嫌いな人もいるんですね。

青山)特に年配の人です。甘利明さんは、その代表格です。

辛坊)甘利さんは、どのくらい河野さんを嫌いなんですか。

青山)とにかく、恥をかかされたと思っています。河野さんは気にしていませんが、甘利さんは根に持っているんですね。よくあるパターンです。

とはいえ、麻生派はまとまれば大きな存在となります。さらに、前回の自民党総裁選で注目された「小石河連合」の小泉進次郎さんや石破茂さんは、河野さんを支持しています。ですから、このあたりがきちんとまとまると、一定の支持は集まる可能性があります。あと、安倍派は前回の総裁選で河野さんに付かず、岸田首相が誕生したわけですが、安倍晋三さんが亡くなって非常にガタガタしています。安倍派のまとまりがないままだと、河野さんの芽が出てくると思います。

辛坊)安倍派は、これからどうなるのでしょうか。

青山)領袖というかトップに立つ人が全くいませんね。

辛坊)消去法でいうと、旧統一教会に関わって名前が挙がっている人は、まず駄目ですよね。有力者ほど関わっていますけれども。

青山)そうですね。ですから、塩谷立さんとか、ある意味で首相を目指すような感じには見えない人がとりあえず会長になるか、それとも集団指導体制でいくか、話し合おうとはしているのですが、旧統一教会の問題の傷が癒えるのにどれぐらい時間がかかるかは分かりません。安倍さんは萩生田光一さんに期待していたのですが、いずれにしても、これといったリーダーが出てくるには、なかなか時間がかかるのではないかというのが現状です。

辛坊)では、岸田首相がどこかのタイミングでクビになってしまう可能性は、どのくらいあると思われますか。

青山)基本的に、首相が自分で「辞める」と言わない限りは、選挙しかありません。これは一般的な選挙と総裁選挙です。このどちらかで負けたときには、辞めなければならなくなります。ただ、選挙はしばらくありません。少なくとも総裁選は2年後までありません。ですから、あと2年は普通なら続くというのが定石です。