ジャーナリストの須田慎一郎が12月5日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。令和5年度の予算編成の基本方針について解説した。

2022年11月29日、会議のまとめを行う岸田総理〜出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202211/29gx.html)

令和5年度予算編成の基本方針

政府は12月2日、「令和5年度の予算編成の基本方針」を閣議決定した。基本方針では経済の再生を「最優先課題」と位置づけ、積極的な財政出動を続ける姿勢を明確にした他、人への投資の強化やスタートアップへの大胆な出資などの項目を並べている。

飯田)経済の再生、積極的な財政出動と書いてあります。

須田)建前上はそう言っているのですけれども、やはり2020〜2021年と、2年度にわたってかなり積極財政を進めてきましたので、そこから方向転換していこうではないか、締め付けていこうではないかという財務省の隠れた意図があるのです。

飯田)財務省の隠れた意図が。

須田)それと、自民党内の積極財政派との攻防になってくると思います。

岸田政権を使い捨てにしようとしている財務省

須田)ここへ来て思うのは、あまり大きな声では言いたくないけれども、どうも財務省サイドは岸田政権を使い捨てにしようとしているのではないかということです。「この政権はもう長く持たない」ということもあって、ここで積極財政にピリオドを打ち、増税路線にしていく。つまり、これまでばら撒いてきた資金の回収をどうやって図っていくのか、というところを考えつつあるような気がします。

安倍政権、菅政権で主導権を握れなかった結果、財政拡大を招いてしまった財務省

飯田)この政権のうちに、取れるものを取ってやろうという。

須田)安倍政権や菅政権は、政権中枢に財務省がいなかった政権なのです。特に官邸は経産省が仕切っていたところがある。岸田政権というのは、財務省の復権なのです。

飯田)岸田政権は。

須田)財務省としては過去、主導権を握れなかった結果、財政拡大を招いてしまったという強い危機感がありますから。彼らには彼らなりのロジックや考え方があるのでしょうけれども、その攻防が令和5年度予算の編成でかなり激しくなってくるのかなと思います。

15ヵ月予算編成

飯田)政局とも絡んでくることになると、予算でまず縛っておいて、もし政権が変わったとしても同じ方向でいきたい。

須田)気付いている人がいるのかわかりませんが、次年度予算と言うと、15ヵ月予算編成というような位置付けなのです。その組み立てのなかで補正予算が位置付けられています。したがって補正予算の使い勝手を悪くして、使い残しがあるのだから、これに加えて令和5年度予算を考えるという建付けになってきそうなのです。

飯田)いままで15ヵ月予算と言うと、スパンを長くするから積めるという話だったけれども、そうではなく、むしろ逆なのですね。

須田)ようやくここへ来て補正予算が成立しましたが、実際に執行されるのは2ヵ月後ですからね。