地政学・戦略学者の奥山真司が11月29日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。アデン湾でのタンカー乗っ取りについて解説した。

※画像はイメージです(護衛艦あけぼの)

アデン湾タンカー乗っ取り、海上自衛隊の護衛艦周辺に弾道ミサイル

飯田)中東イエメン沖のアデン湾でイギリスの会社が運航するタンカーが何者かに乗っ取られました。海上自衛隊の護衛艦や哨戒機が情報収集などを行ったところ、周辺に弾道ミサイルが発射されていたようです。イエメンのフーシ派によるものではないかとも言われています。

奥山)ミサイルが落下したのは、18キロ以上離れた海域のようです。

飯田)護衛艦からは離れていたと報道されています。

弾道ミサイルを追尾するレーダーがないため探知していない

奥山)18キロがどれくらいの距離なのか調べてみたのですが、東京駅から川崎駅、秋田駅からだと秋田空港くらいまでの距離と言えばわかるでしょうか? 遠いと言えば遠いのですが、ミサイルでは誤差の範囲に入ってしまう距離です。船は高さ20メートルくらいの位置にブリッジがあると言われているので、16キロくらいまでは目視で水平線が見える。ミサイルが着弾したのは約18キロメートルなので、現場の人たちは見えていないと思います。

飯田)酒井海上幕僚長の発表によると、派遣されている護衛艦「あけぼの」には弾道ミサイルを追尾するレーダーがないため、探知していないそうです。

奥山)そうなのです。かなり……。

飯田)赤裸々に発表しています。

奥山)海幕長が正直に「装備がない」と言っているのがつらいところです。海上自衛隊は、あの辺りには1隻しか派遣していないはずです。防衛費増額の話がありますが、「人が足りない」のがいちばんのネックになってきていると思います。今回はたまたま何もなかったですが、海外でさらに貢献するためにはリクルートが必要なのではないかと、個人的には心配しています。海上自衛隊は人気がないようなのです。

飯田)長い航海に出なければなりませんし。

奥山)スマホ世代の人たちがスマホを使えない状況もあり、確かに辛い。でも、戦略的に動いている若い人には、ぜひ海自に入っていただきたいですね。