日産自動車は半導体の不足を受け、3月まで国内で車の減産を見込んでいることが分かった。1月は数千台規模の減産を予定し、3カ月間の減産規模は1万台を超える可能性もある。4月以降は挽回を見込むが、生産計画は流動的とみられる。半導体は新型コロナウイルスの感染拡大などを受け世界で需給が逼迫(ひっぱく)しており、車業界への影響の広がりが懸念される。

日産は当初、1月に追浜工場(神奈川県横須賀市)で主力小型車「ノート」を約1万5000台生産する計画だった。ただ2020年12月に入っても半導体を組み込んだ車載部品の調達規模がまとまらず、1月から減産に踏み切ることにした。取引先など複数の関係者によると1月のノートの減産規模は8000台程度とみられる。

2月以降もあらゆる対策を講じて減産規模を徐々に縮小していく予定だが、3月まで半導体不足の影響が続く見通しだ。これまで1月の減産予定については明らかになっていた。

4月以降は部品の調達難が改善する可能性もあるが、具体的な生産計画に落とし込むまでには至っていないもようだ。ノートは日産の国内最量販車種で、20年12月に投入した新型は人気も高まっていた。

自動車メーカーは20年前半にコロナ影響を受け車の生産を絞り込んだ。半導体受託製造(ファウンドリー)大手は車載向け半導体の受注減を受け、パソコンなど需要が旺盛な製品向けの生産に切り替えた。20年後半から中国を中心に車需要が回復したが、機動的な増産が難しい半導体の供給が追いつかず、車各社の減産という形で問題が表面化した。

SUBARU(スバル)は日米で自動車を減産する。対象となるのは、完成車工場がある群馬製作所(群馬県太田市)と米国の「スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ(SIA)」。1月中はそれぞれの拠点で複数車種、数千台規模で生産調整する見通し。群馬製作所では2直体制は維持し、残業や休日出勤の取りやめなどで対応する。スバルは北米の新車販売が好調なのに加え、日本での新型スポーツワゴン「レヴォーグ」の効果で増産基調だったが水を差された格好となった。

半導体不足の影響は他の車メーカーにも広がる。ホンダが1月に国内で約4000台、北米で5車種、中国でも減産を計画。トヨタ自動車は1月に米国で1車種の減産を決めた。独フォルクスワーゲン(VW)は1―3月期に中国、北米、欧州での生産調整を発表している。