三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は、月内に船舶の二酸化炭素(CO2)削減実績に応じて料金が変動するリースを実行する。まず月内に「サステナブル・リンク・リース」として、米国の海運大手の中古バラ積み運搬船を対象に行う。CO2削減度の評価は、金融機関が海運業界の脱炭素を後押しする国際的枠組み「ポセイドン原則」に基づく。同原則とリース料を連動させた取引は世界初とみられる。

SMFLが顧客からバラ積み運搬船を20億円で買い取り、同一顧客にリースする「セール&リースバック」にグリーン条項を付けた。脱炭素の達成度合いに応じて金利を下げる。

リース料は毎年見直す。同社が加盟するポセイドン原則の脱炭素評価式を適用する。国際海事機関(IMO)の脱炭素目標(2050年に08年比半減)を基にした基準値に対し、対象船舶のCO2排出量がどれほど乖離(かいり)するかを計算する。前年実績との改善度合いとリース料をひも付ける。

顧客はサステナブル・リンク・リースの採用で脱炭素の取り組み意欲を高められ、SMFLは海運顧客の脱炭素を後押しできる利点がある。

大型船舶は重油燃料が多く、脱炭素が最大の課題の一つ。IMOは今世紀中の排出ゼロを目指す。ポセイドン原則は、19年に欧州の銀行を中心に11行で発足した。邦銀は20年の三井住友信託銀行をはじめ、21年に三井住友銀行、三菱UFJ銀行、新生銀行と参画が相次ぐ。SMFLは20年にリース会社で初めて署名した。