電動化 輸入車勢に対抗

日産自動車は、新型車「ノート オーラ」を今秋に日本で発売する。2020年12月に発売した小型車「ノート」をベースに、内外装や走りの質を高めた。小型高級車市場を開拓する。輸入車が中心とみられる同市場で存在感を発揮し、低迷する国内販売の回復につなげられるか注目される。(西沢亮)

「従来の小型車の殻を破る一クラスも二クラスも上質なプレミアムコンパクトを感じていただける」。星野朝子日産副社長はオーラに強い自信を示す。

オーラは「5ナンバー」の小型乗用車サイズのノートと比べ全幅を40ミリメートル増の1735ミリメートルに伸ばし、「3ナンバー」の普通乗用車サイズとした。内装は本革3層構造のシートを搭載するなど質感の向上にこだわった。

エンジンを発電のみに使いモーターで駆動する独自技術「eパワー」搭載のハイブリッド車(HV)専用車で、最大出力はノートと比べ18%増の100キロワットに向上。窓ガラスなどに遮音対策を施し、高級車のようなゆとりある走りや車内空間の静かさを実現した。消費税込みの価格は261万300円から。明確な販売目標を設けていないが、月販3000台以上を想定する。

日産はオーラの顧客層としてセダンからの乗り換えや、ノートの価格帯より1ランク上の250万―300万円超の小型車利用者を想定する。しかし同社を含め受け皿となる国産車はほとんどなく、「上質な小型車を求める顧客は輸入車に流れる実態があった」(日産の丸地隆史日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャー)と見る。

日産は対象の顧客層は車へのこだわりだけでなく、電動車のニーズも高いと分析する。上質な小型車としては独アウディ「A1」や独フォルクスワーゲン「ポロ」などが挙がる。しかし輸入車は電動車の品ぞろえが薄い。

日産は、上質と電動化技術を兼ね備える形で開発したオーラで差別化を図り「プレミアムコンパクトカーという新たなセグメントを切り開きたい」(丸地氏)と意気込む。

日産の国内販売シェアは11年度の13・8%から低迷が続く。オーラで新たな顧客を開拓して販売を底上げできるかは、国内販売の回復を掲げる同社の構造改革の行方にも影響を与えそうだ。

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