京セラは旺盛な半導体需要に対応するため、セラミック・有機パッケージや半導体製造装置部品の増産に今後3年間で1000億円以上を投じる方針を固めた。鹿児島県とベトナムの生産拠点に計3棟の新工場棟を建設し、2023年度にかけて相次ぎ稼働する。さらに24年度以降の部品需要に備え、鹿児島2工場の隣接地に用地取得を決めた。第五世代通信(5G)や自動車向けなど半導体、電子部品需要が拡大する中、増産体制を整える。

鹿児島国分(鹿児島県霧島市)、鹿児島川内(鹿児島県薩摩川内市)、ベトナム(フンイエン省)工場にそれぞれ新工場棟を建て、23年度内の完成を予定する。半導体製造装置用セラミック部品などを生産する国分工場では、受注急増で生産体制の増強が不可欠という。有機パッケージとセラミックパッケージを増産する川内工場は、従業員駐車場のスペースを新棟向けに活用し対応を急ぐ。

ベトナム工場では中国、東南アジアなど向けのセラミックパッケージを増産する予定。既存2棟のうち未使用スペースを使って22年夏に稼働させるほか、23年度稼働をめどに新棟を建設する。

半導体需要に加え、23年ごろに本格普及が予測される5G対応機器向け電子部品需要が一気に増えると見ており、国分、川内工場の隣接地に「合計で10棟程度建設が可能な用地取得を決めた」(谷本秀夫社長)。造成工事が終了する23―24年度に引き渡し予定。需要に応じた規模で工場棟を建設する計画だ。

京セラは22年3月期に、過去最高額となる1700億円の設備投資を計画する。「引き合いが多く、2年先まで(設備投資額を)減らせない」(同)ことから、3年間で計5000億円を超える大型投資に踏み切る方針だ。

半導体関連部品を含む「コアコンポーネント事業」の22年3月期の連結売上高は、前期比7・1%増の4550億円を予想する。事業利益は、同34・2%増の410億円を見込んでいる。