立命館大学の小南貴雅大学院生と下ノ村和弘教授らは、飛んできた飛行ロボット(ドローン)が電柱などにとまるための把持機構を開発した。3本爪が柱の先をつかむ構造。モーターなどは使わず、自重を利用して自重以上の力で機体を固定できる。ドローンがプロペラをとめて作業したり、精密計測したりできるようになる。

ドローンの下部に搭載できる3本爪グリッパーのような把持機構を開発した。ドローンが柱の上に乗ると接触板が押し上げられてリンクでつながった爪が閉じる。爪1本当たり5ニュートンの力が加わると15ニュートンの把持力が生じる。3本爪が中心に向かって閉じるため、丸い柱をつかんで機体を固定するのに向く。

爪はマイナス20度から25度へと45度開閉する。把持できる円柱の太さは102ミリ―152ミリメートル。実験では円柱の中心か4センチメートル以内のずれなら100%とまれた。

把持機構の重さは640グラムと軽い。モーターなど電力を消費する機構を使わずに機体を固定できるため、長く作業時間を取れる。ドローンが飛行できる風速内であれば、風にあおられてもとまっていられる。

3本爪が開いたまま着地することも可能。爪を偶数の本数にして2本爪グリッパーを並べるように配置すればガードレールのような平面構造物の上にもとまれるとみている。

送電線点検用の場合、鉄塔のトラス構造につかまるなど専用の把持機構を設計できる。一方で、ドローンは広い場面で使われることが多く、汎用性のある機構が必要になる。