住友林業は2022年6月に米国で実施される10階建て木造ビルの振動台実験(イメージ)に参加する。試験体の建物には、耐力部材に通した高強度の鋼棒やワイヤロープに引張力を与えて部材間の固定度を高める「ポストテンション耐震技術」を使い、中高層木造ビルの耐震性能、建築技術を検証する。住友林業は中大規模木造建築の実現へ、14年から同技術を研究しており、実験費用の一部を負担し、実験で得られる情報、知見を国内の耐震設計に生かす。

実験はコロラド鉱山大学が中心となり計画し、米国科学財団(NSF)が助成する「NHERI TallWood Project」。米国で各州の建築基準の模範となる国際建築基準(IBC)が20年に改正されたことを受け実施する。21年12月に試験体を着工、22年6月に米国カリフォルニア大学サンディエゴ校(USCD)で屋外振動台を使い実験する予定。94年にカリフォルニアで発生したノースリッジ地震(マグニチュード6・7)で観測された地震波で木造10階建ての試験体を揺らし、耐震性能を検証する。木造10階建て実大試験体を使った振動台実験は世界で初めて。

試験体は高さ約34メートル。材料は柱梁に単板積層材(LVL)を、耐力壁には直交集成板(CLT)、米国で開発された大断面木質材料の「MPP」を使う。