富士経済(東京都中央区、清口正夫社長)は、自動車の駆動用二次電池の世界市場が、2035年に20年比8・5倍の26兆4660億円に拡大する調査結果をまとめた。リチウムイオン電池(LiB)のほか、ハイブリッド車(HV)向けのニッケル水素電池の堅調な需要を見込む。地域別の内訳は、最大市場の中国が同8・1倍の9兆8641億円となると予想する。欧州や北米、日本も脱炭素の動きに合わせて成長を見込む。

伸び幅が特に大きいのは欧州で、同9・4倍の9兆5516億円。ガソリン車のほかHVやプラグインハイブリッド車(PHV)の販売も規制する方針を複数の国が掲げており、EV向けLiBの需要が急拡大する。北米市場もEVの普及で、同8・0倍の3兆9484億円まで拡大する見通し。日本は同9・3倍の1兆7496億円。EV・PHV向けLiBの需要増を見込む。

電池別に見ると、LiB市場は高容量のハイニッケル系や、安価で長寿命なリン酸鉄系(LFP)の採用拡大で成長すると分析する。ニッケル水素電池は主にHVでの採用で堅調に推移する見通し。