帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)が発表した7月の倒産件数は、TDBが前年同月比1・8%増の499件、TSRが同3・7%増の494件だった。低水準ながら倒産件数の増加基調が鮮明となっており、底打ちから反転増に向かっている。新型コロナウイルス対策の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が本格化する中、物価高も重なって体力のない企業の倒産がさらに広がりそうだ。

TDBは2年3カ月ぶりに3カ月連続で増加した。TSRは4カ月連続で増加し、7月としては3年ぶりに増加した。

コロナ禍前の水準(600―700件台)と比べて倒産件数は抑制されている。ただ移動平均で見ると7月の倒産トレンドは、長期(12カ月)、中期(6カ月)、短期(3カ月)のいずれも前月を上回ったことから、TDBは「コロナ禍初の増加基調」と判断した。

業種別では建設業や運輸業での増加が目立つ。物価高や燃料高といったコスト増、人手不足なども影響した。

中堅規模の倒産も増えてきた。TDBでは負債規模が5億円未満が同50・0%増の120件、10億円未満が同26・7%増の19件だった。TSRでは1億円以上5億円未満が同83・8%増の125件だった。

足元では後継者問題が深刻化している。TSRによると7月の「後継者難」倒産は同31・5%増の25件だった。代表者の高齢化と合わせて「コロナ禍が追い打ちをかけている」(TSR)もようだ。