乗用車メーカー8社が29日発表した10月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比14・3%増の211万3511台だった。5カ月連続のプラスで、日産自動車と三菱自動車を除く6社が前年同月を上回った。現在も複合的要因による生産影響は残るものの、半導体不足や新型コロナウイルス感染症拡大などの影響が大きかった2021年に対しては回復傾向となった。

メーカー別では、トヨタ自動車の世界生産が前年同月比22・9%増の77万1382台。21年に対する反動増が大きかったことに加え、北米や中国の工場で「最適化による生産能力の増強が奏功した」(トヨタ)。

マツダの世界生産は同70・4%増の11万1750台で大幅増となった。国内ではスポーツ多目的車(SUV)「CX―5」が同99・2%増の3万3527台とけん引。海外では小型SUV「CX―30」や小型車「マツダ2」が生産を押し上げた。

前年同月を下回ったのは日産と三菱自の2社。日産は半導体不足によるメキシコ工場での減産などが響き、世界生産は同2・4%減の29万7801台となった。三菱自は同17・6%減の8万6533台。国内でのSUV「エクリプスクロス」や軽自動車「eKワゴン」「eKクロス」の減産、中国でのSUV「アウトランダー」の減産が主因となった。

半導体不足は継続しており、依然として先行きは不透明だ。ホンダは12月上旬の埼玉製作所完成車工場(埼玉県寄居町)の稼働率を当初計画の約7割に落とすと発表した。

23年3月期連結業績予想では6社が世界販売台数を下方修正するなど、堅調な需要に対し生産停滞が足かせとなっている。部品供給の状況を精査し、いかに急減産を抑えるかが課題となる。


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