クールホールディングス(HD、名古屋市緑区、片岡孝裕社長)は、カスタム車の販売機能を強化する。6月17日にアウトドアと近未来をテーマにした新ブランド「VRARVA(ブラーバ)」の専門店を開くほか、7月末ごろには無人ショールームを開設する。他者との差別化や、個性的なデザインを楽しみたいといったニーズからカスタム車人気は高まっているといい、顧客との接点を増やして需要に対応する。

愛知県春日井市の既存店舗を、ブラーバの専門店「VRARVA名古屋」に作り替える。同ブランドはアウトドア系の車両に、サイバー感といった近未来のイメージを組み合わせたデザインが特徴で、1月に立ち上げた。既存の車にあらかじめカスタムを施した「コンプリートカー」として打ち出す。

まずはトヨタ自動車のスポーツ多目的車(SUV)「RAV4」をベース車両としたカスタム車「マーズ」を発売した。今夏ごろには三菱自動車のミニバン「デリカD5」や、スズキの軽自動車「ハスラー」をベースにしたモデルの投入も予定している。

クールHDがカスタム車の新ブランド「ブラーバ」で投入した第1弾車両「マーズ」。トヨタ自動車の「RAV4」をベースにしている

またカスタムパーツ製造を手がける花野井製作所(さいたま市緑区)近隣で、元々撮影スタジオとして使っていたスペースを一部改装し、無人ショールームを設ける。予約制で顧客からの要望があった車両を搬入。顧客はターンテーブルを自身で操作して商品を見られるほか、設置してあるタブレット端末を使い、オンラインで相談や注文もできるようにする。販売員抜きでじっくり商品を見たいという要望に応える。ブラーバブランドの車両を中心に取り扱うが、要望があれば他ブランドのカスタム車も見学できる。

クールHDはカスタム車やエアロパーツといったカスタム部品の設計、生産や販売などを手がける。昨今のSUV人気に合わせたラインアップの拡充を含め、顧客層の裾野拡大とカスタム車需要の取り込みを図る。


【関連記事】 SUVで三菱自・マツダ・スバルが頼りにする加工メーカー