SUBARU(スバル)は13日、2026年末までにそろえる電気自動車(EV)4車種についてトヨタ自動車と共同開発すると発表した。4車種のうち1車種は既に販売する「ソルテラ(トヨタでの車名はbZ4X)」。このほかスバルの矢島工場(群馬県太田市)で生産しトヨタにも供給する車種と、トヨタの米国工場で生産しスバルにも供給される車種があることを明らかにした。これら2車種はともにスポーツ多目的車(SUV)となる。

スバルはEVが黎明(れいめい)期にあると捉え、25―26年は開発・生産をトヨタと共同で進めることを選択した。EVの需要は充電インフラの未整備や車両価格が高額などの要因で鈍化傾向にある。一方で30年ごろには一定のニーズがあるとも予想され、開発の手は緩められない。トヨタと知見を共有することで開発や生産、供給のリスクを軽減する狙いがある。

スバルの大崎篤社長は同日開いた決算説明会で、EVについて「規制やマーケットの状況を注視する。変化に対する柔軟性と拡張性の観点が極めて重要」と説明した。また28年末までに投入を見込むEVは、トヨタとの知見を生かした上で「自社での開発を目指す」(大崎社長)と展望を語った。


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