成長投資、営業CF超す…アルプスアルパイン専務執行役員が語る財務戦略

ニュースイッチ6/20(金)12:01

成長投資、営業CF超す…アルプスアルパイン専務執行役員が語る財務戦略

成長投資、営業CF超す…アルプスアルパイン専務執行役員が語る財務戦略

アルプスアルパインは2024年度に経営構造改革を断行し、25年度から3カ年の中期経営計画を始動した。中計期間では営業キャッシュフロー(CF)を上回る成長投資を計画する一方、安定した株主還元を目指す。小平哲専務執行役員最高執行責任者(COO)兼最高財務責任者(CFO)に話を聞いた。

―株主資本利益率(ROE)をはじめとした「利益」の視点を重視しています。
 「経営構造改革に着手する前、売上高1兆円以上、売上高営業利益率10%、ROE10%を27年度の目標に掲げていた。ただ結果的にROEが後回しになっていた。当時、当社の核となる技術から離れた分野でも売り上げを上げることに努めていた。挑戦するという観点では重要だったが、最終的に新製品で赤字を計上した。この反省に立った」

―独自の投下資本利益率(ROIC)で投資の方向性を見極めます。
「25年度にROICを本格導入した。ROICの分母に当たる投下資本は、固定資産と棚卸資産を採用した当社独自の指標で、ROICは事業ごとに設定した。ただ、ROICだけで投資判断をしているわけではない。例えば磁気センサーを含むセンサー・コミュニケーション事業の資本収益性は他事業に比べて低いが、将来に向けて伸ばす必要があるため投資が先行している」

―中計期間に2450億円の成長投資を計画します。
「トランプ米政権の関税政策などリスクはあるが、成長投資は欠かせない。人の採用や賃上げ、エンゲージメント(愛着)向上のための人的資本投資も必要だ。投資に必要な資金を金融機関からの借り入れで賄う計画もある。結果、27年度はフリーキャッシュフロー(FCF)がマイナスになる可能性もある」

―株主還元の考え方は。
「安定した株主還元をしないといけない。株主資本配当率(DOE)は3%を基準としており、次期中計が始まる28年度に見直す計画だ。3%という基準が世の中の要求と合致しているかを見つつ、上げていく動きをしないといけないだろう」(阿部未沙子)

【インタビュー −経営陣 戦略を語る】はこちら
トランプ米政権の関税政策や金利の高止まりなど市場環境の不透明感が世界的に広がっています。そうした中、日刊工業新聞は自動車・機械・電機・素材など業界各社の経営陣に随時、事業環境の認識やこれからの戦略などを聞いています。注目のインタビューをまとめました。

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