「ニュースイッチ」3年目突入! 話題になった中小・ベンチャー10選

「ニュースイッチ」3年目突入! 話題になった中小・ベンチャー10選

 ニュースイッチは2年前の4月7日にスタート、今日で3年目に突入しました。これまで2年間で8300本(1日平均11本)を超えるさまざまの記事やコンテンツを提供してきました。この間、東芝やシャープなど大手企業の経営危機、さらには英国のEU離脱や米トランプ政権の誕生などグローバルでも大きなニュースが数多くありました。

 一方でニュースイッチでは中堅・中小企業、ベンチャーなどのユニークな製品・技術、サービスに関する情報もお届けしているのが大きな特徴です。今回はこの2年間で特にアクセスや反響の大きかった10本を改めて紹介します。3年目以降もまだ世に出ていない企業や人物をどんどん取り上げていきます。

●社員7人の町工場、残業ゼロで年収600万円超!ヒントはラーメン屋に
●トヨタ系部品メーカーがホンダ系を買収
●どんな色の下着か分からない!透けない白衣の裏に隠された中小企業の技術力
●台湾大手による日本の工作機械中堅の買収劇。「うちに言ってくれれば買ったのに」
●東大卒のスーパーエリートが大手コンサルの内定を蹴って起業した理由
●高さ20kmの「宇宙エレベーター」、カナダのベンチャーが計画
●ボルトにICタグ埋め込む技術が凄い!1本ずつの締め付け管理が簡単に
●元経産官僚×トヨタ出身デザイナー 超小型電気自動車開発にかける思い
●喫煙者、さらに肩身狭く?超コンパクトな1人用喫煙ボックスが登場
●水も木も使わず、石灰から作られた紙が世界を変える!?

※内容、肩書は当時のもの

吉原精工
 違法な長時間労働が問題視される中、社員わずか7人という中小企業が残業ゼロに成功している。ワイヤカット加工機で金属を切り出す受託加工を手がける吉原精工(神奈川県綾瀬市、吉原順二社長)がそれだ。経営者がトップダウンで作業工程や就業形態を見直し、残業代を基本給に組み込んだ結果、社員の年収は600万円を超え、優秀な人材の定着につながっている。

22時までの残業は当たり前だった
 吉原精工は創業36年の町工場。基本労働時間は8時半―17時で、1日7・5時間。週休2日制で、年末年始やゴールデンウイークは連続10日間を休む。さらに賞与は2013年から継続して社員全員に夏・冬とも100万円を支給する。

 約20年前までは残業が常態化していた。22時までの残業は当たり前で、吉原博会長は「たくさん機械を動かすことが収益を確保する方法だと信じていた」と振り返る。

拒否された残業
 ある日、社員に22時以降の残業を頼んだが、拒否された。「初めは憤ったが、経営者が社員の残業を当てにしていた」と吉原会長は反省した。その頃、近所にラーメン店がオープンした。19時頃に訪れたが「スープがなくなったから終わりです」と言われた。翌日から早く店に行き、3日目にしてようやく食べられた。この経験から吉原会長は「良い商品を提供すればお客さんが合わせてくれる」と気づき、労働時間の削減に挑戦した。

残業代を基本給に、かわりに全員でムダ排除
 取り組んだのは、就業時間内でできる仕事を時間内で終わらせる教育だ。「残業を前提にすると仕事が遅くなる」と考え、従来の残業代分の賃金を基本給に上乗せし、代わりに残業をゼロにするよう指示した。「経営者側もリスクを負うことで、従業員も熱心に取り組めた」と話す。

 これに加え、生産能力の高い社員と低い社員の違いを研究し、分析した。この結果、「できる社員は作業の先を読み、次の仕事の準備をする」と結論づけた。できる社員のノウハウを全社員で共有し、全員で作業の無駄を排除していった。

 納期が数日以内という“特急”の受託案件もある。対策として、17時から深夜1時まで働く代わりに、週休3日制(日・月・火曜日)を取り入れた夜間専門職を1人採用。残業なしで特急案件に対応できるようにした。他の社員は、土・日が休日のグループと、日・月曜日が休日の2グループに分け、完全週休2日を実現した。

100時間あった残業ゼロに
 かつて80時間から100時間もあった月間残業時間は、06年度にはほぼなくなり、10年度からは完全に「残業ゼロ」を実現した。日本社会全体で働き方改革が叫ばれる中、次に目指すのは全社員の週休3日制だ。「ここまで10年かかったが、なんとか実現したい」と吉原会長は意気込む。
(文=横浜・川口拓洋)
日刊工業新聞2017年2月3日

メイドー
 メイドー(愛知県豊田市)は、ホンダを主要取引先にする歯車メーカーの日下歯車製作所(愛知県豊田市)を買収した。自動車用ボルトが主力のメイドーは連結売上高の約8割をトヨタ自動車グループ向けが占める。今回の買収で歯車技術の獲得と顧客開拓を狙う。買収額は非公表だが10億円前後とみられる。トヨタ系部品メーカーがホンダ系部品メーカーを買収するのは珍しい。

 創業家が保有する日下歯車製作所の全株式をメイドーが3月25日付で取得した。今後、日下歯車は設備更新により基盤強化を進め、売上高を早期に2015年3月期比7割増の50億円に引き上げる。

 日下歯車には後継者がおらず、事業承継の課題を抱えていた。若井眞義社長は代表権のない社長として続投し、新たにメイドーの長谷川靖高専務が代表取締役に就いた。

 日下歯車は本社工場と稲武工場(同)の2拠点を構え、主力のベベルギア(傘歯車)などを自動車の変速機やロボットの減速機、重機、船外機などに供給している。取引先はホンダのほか、川崎重工業やナブテスコなど。08年秋のリーマン・ショック前のピーク時の売上高は約50億円。現在も黒字体質という。

 メイドーは変速機部品も始めたが加工技術を内製化できていないため、日下歯車の技術の応用も検討。メイドーの海外拠点を活用した両社製品の展開なども視野に相乗効果の発揮を目指す。メイドーグループの16年3月期の売上高は650億円の見込み。

日刊工業新聞2016年4月12日

大真
 大真(東京都千代田区、川上康道社長)は東京都中小企業振興公社の支援を得て、「裏地付き透けない白衣」の本格製造販売に乗り出した。色によって色が透けるのを防ぐ特許技術により、どんな下着の色や柄も透けさせない。2017年7月期には1000万円の売上高を目指す。

 特許はグループ会社のシーユーピー(岡山市)が取得、企業向けユニホーム販売を専門とする大真が実施許諾を得た。下着の色、柄を透けないようにする技術はすでにコートなどでは実用化されているが、特許対象を「透けやすい白衣に絞ったことと、明度が3・5以下の色の裏地を使うと透けない原理を確立」(西原成幸相談役)することで取得した。

 裏地は下着の色や柄の気になる部分に使用。素材は伸縮性の高いポリエステル100%とし、洗濯時の水流を考慮し部分的にメッシュ素材を使用した。レディースジャケットは1万2744円、同パンツは9504円。ワンピースは1万4904円(いずれも消費税込み)。サイズはSから3Lまで5タイプ。カラー白衣も用意している。

 都中小企業振興公社から4月に、ニューマーケット開拓支援事業の支援対象製品(技術)に採択されており、ビジネスナビゲーターの販売支援が始まっている。「病院、リネン業者や病院に出入りしている業者、また通信販売会社に積極的にアプローチしていきたい」(西原氏)と話す。

2016年8月30日

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