県高総体で23回の優勝を誇る大村工業アーチェリー部。

今年、照準を定めるのは、地元開催となるインターハイでの上位入賞です。

狙うのは、直径わずか12.2センチ、的の中心部分。押す力と引く力のバランスをとり、矢を放ちます。

「大村工業高校アーチェリー部」。男子団体は、全国でも強豪校の1つにあげられます。

(部員)

「よろしくおねがいします」

部員は現在31人。インターハイでは、2009年から史上初の3連覇の快挙を達成していますが、ここ数年は入賞から遠ざかっています。

今年度のインターハイは「北部九州総体」として、長崎を含む4県が共同開催。アーチェリーは、長崎市で行われることに決まりました。

(中山丈瑠 主将)

「インターハイが長崎であるということはとても貴重だし、先輩方や地域の人たちにも応援してもらえるように頑張っていきたい」

(西村義貴 監督)

「アーチェリー自体がマイナー競技で、なかなか皆さん見る機会がないので、いろんな人に知ってもらえるいい機会」

チームのエースは3年生の岩永 知大選手。的を狙う時のブレが少なく、大舞台でも物怖じしないメンタルの強さが特徴です。

(岩永知大 選手)

「(面白さは)真ん中に入った時の気持ち良さだったり、自己ベスト出した時の達成感。全国大会には慣れてきて、あんまり緊張することがなかったので、のびのびできた」

中学まではサッカー部でしたが、小さい頃から左足を痛めていたこともあり、高校入学を機に主に上半身が重要となるアーチェリーに転向。全国で上位を争うまでに成長しました。

大村工業のOBで、大学時代は世界一にも輝いた西村 義貴監督は、体の使い方を高く評価します。

(西村義貴 監督)

「弓を持つというのは、どうしても重たいものを持って重たいものを引っ張ってという動作があるが、普段は使わないような体を位置を使うので、その辺がやっぱり最初から上手」

通常狙うのは、70メートル先の的。安定したスコアを出すために取り組んでいるのは、30メートルや50メートル先の的を撃つ練習です。

どんな時も自分の形で撃つ能力を身につける狙いがあるそうです。

(岩永知大 選手)

「選抜大会からフォームを見直して、新しいフォームで(取り組んでいる)。後輩たちも教えていかないと、と思っている」

来月31日に開幕する高校生のスポーツの祭典県高校総体。まずは団体での優勝を目標に。

その先に照準を合わせるのは、地元開催となるインターハイでの上位入賞です。

(岩永知大 選手)

「自分の自己ベストを更新できるように、団体で1800点以上を目標に頑張る」