長崎労働局の元職員の男性が、暴言をそばで見聞きさせられるいわゆる「間接的パワーハラスメント」を受けたなどとして、国に対し損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が長崎地裁で行われました。

訴えを起こしているのは、長崎労働局に去年3月まで勤務していた永瀬 仁さん 54歳です。

訴状によりますと、2021年4月頃から翌年1月頃まで、原告の上司が特定の部下に対し「人間腐ってる」「すぐに仕事辞めろ」などと連日、暴言を繰り返し、原告はそれを見聞きして精神的苦痛を受けたと主張。

さらに、厚生労働省に内部通報したその後の人事評価で、不当な評価を受けたとして、国に対し、330万円の損害賠償を求めています。

14日の口頭弁論で永瀬さんは「3年経った今でもひどく心を傷つけられている。内部通報後もパワハラが続いたことにがくぜんとした」などと意見陳述しました。

(原告 永瀬 仁さん)

「明らかなパワハラ言動があったことについては、きちっとした対応を国としても取るべきだと思う。それが今後の皆さん(県民)の職場環境に役立つと考えている」

一方の国側は、全面的に争う姿勢を示しています。