グラビアアイドルとして活躍する麻倉瑞季(22歳)。グラビア以外でも『ABEMA Prime』で、「グラビアアイドルならセクハラしてもいいと思っている?」とXで発信した内容について語るなど、歯に衣着せぬ物言いで注目されたことも記憶に新しい。そんな多才な彼女だが、昨年開設したnoteに書いている文章を読んで驚いた。うちに秘めた情熱的な想いを、理路整然とした文章力で構成しており、思わず引き込まれてしまった。
「やっぱり私表現者になりたい」と宣言した「麻倉瑞季の脳みそ。」と題したエッセイで、表現者の定義を「自分の脳みそを何らかの形で外に発信している人」としていた。だからこそ有言実行しているのだろうが、一体何が彼女の心を振わせ、駆り立てているのか──。

彼女の脳みその中を見てみたい。そんな想いで、麻倉瑞季に話を聞いた。

◆noteは感情が爆発したとき、5分くらいで書き上げる

──麻倉さんは、どんなときにnoteを書くんですか?

麻倉瑞季(以下、麻倉):電車移動中に書いていたり、感情が爆発したときに、もう5分くらいで書き上げて、そのまま載せちゃったりですね。

──時間をかけて書くというより、ぱっと思い浮かんだものを書くみたいな感じなんですね。

麻倉:そうですね。だって筆が乗らなくないですか。

──「かわいい研究所」や「彼の話。」のnoteは、テーマやエピソードが面白かったです。

麻倉:あの2本はわかりやすく筆が乗ってますね。筆が乗ってると、やっぱりたくさん読まれんだなって思いました。「かわいい研究所」は、あとで読むとめっちゃ恥ずかしかったです。なんかもう黒歴史なんで。

◆スマホのメモでネタを書き溜める

麻倉瑞季──個性的だけど可愛らしくて、引き込まれるエピソードでした。

麻倉:クソガキですよね。

──いやいや(笑)。普段から書き留めてるんですか?

麻倉:スマホでメモしてますね。この前道を歩いてたら、「今日はホワイトデーだからシュークリームがよく売れたんだよね」って話を聞いてほっこりしたりとか。

◆「麻倉が僕につけてほしい、と思う香水が欲しい」と言われ…

麻倉瑞季──最近、これは書きたいと思った日常の出来事ってありますか?

麻倉:このあいだ友達の男の子に、誕生日に何が欲しいか聞いたんですよ。そしたら、「麻倉が僕につけてほしい、と思う香水が欲しい」って言われたんです。それ聞いて、「エロいな」と思って。なんだその言い回しって。

──たしかにエロい……。そういう実体験を元にしてnoteを書いたりするんですか。

麻倉:いや、noteに書くのはもったいなと思って。小説を書くときにネタにしたいですね。

──いずれは小説も書いていきたいんですか?

麻倉:そうですね、noteで書いていることとかを1本の小説にしていきたいと思っています。

──ぜひ読んでみたいです! 麻倉さんは昔、小説を書いていたこともあったと別のインタビューで読みました。

麻倉:中学生とか高校生の頃に書いていました。脳みその中で物語を作り上げちゃう癖があるんですよ。厨二病をこじらせてたんで。

──ちなみにどんな内容だったんですか?

麻倉:めっちゃ恥ずかしいんですけど、実は全員本当は存在しない人だったってお話とかです。ちょっとSFっぽい感じ。「世にも奇妙な物語」みたいな。

◆自我を持つようになったきっかけは、中高の同級生

麻倉瑞季──「麻倉瑞季の脳みそ。」では、表現者になりたいと思うようになったきっかけについて、“こんな化け物と中学生の時から一緒に過ごしていたので私の自尊心や驕りといったものは呆気なく崩れ落ちた。むしろ彼女のようになりたいと憧れた。”と称されている中高で同級生の山邊鈴さん、クリエイターのYPさんやくじらさんの名前を挙げています。そのあたりのエピソードについてお聞きしたいです。

麻倉:山邊鈴ちゃんはnoteを読んで、文章力すご、って思って、noteを書くきっかけにもなりました。

──山邊鈴さんは「この割れ切った世界の片隅で」という地方の高校生の立場から、生まれた環境による格差について書いたnoteが数年前に話題になりました。麻倉さんにとってどんな存在ですか?

麻倉:私が自我を持つようになったきっかけですね。中1の頃、山邊が学級委員だったんですけど、担任の先生が「あなたに学級委員を任せたのは間違いでした」って言われてていて。それに対して山邊が「それは選んだあなたが言うセリフじゃない」って切り返したんです。保護者会議になりました。そのときすごいワクワクしたんですよ。こういう風に先生に反論していいんだって。

それまで私、やりたいこととか全然なかったんですけど、自分がやりたいことについて考えるようになったのが彼女だったなって思います。

◆「創作活動を仲間うちでできる環境がある」のはいい

麻倉瑞季──もし彼女との出会いがなければ、自我も持たずに、今の仕事もやってなかったかもしれない?

麻倉:そうですね。自我を持ってなかったら、流されるまま生きていたと思います。

──クリエイターの方々との関わりはどうですか?

麻倉:『悪者 feat.相沢』という曲のMVに出演させてもらった、アーティストのくじらくんは友達で。このあいだ、お互いの近況を報告してたら、曲を作るためにアイスランドに行ってきたって言ってて。1週間で曲を7曲作る、みたいなことをみんなでやってたらしいんです。そんなふうに、創作活動を仲間うちでできる環境があるのっていいなって思いました。

◆小学生の頃、速読で『ハリー・ポッター』を30分で読んでいた

麻倉瑞季──麻倉さんのnoteを読んでいると、本をたくさん読んできてそうだなと思いました。

麻倉:本は読んできてますね。私、速読ができるんですよ。小学生の頃、ハリー・ポッターを30分で読めるようになったんです。

──30分!? すごくないですか。

麻倉:車移動するときに本を読んでたんですけど、4〜5冊持ってかなきゃいけなくなっちゃうんです。すぐ読み終わっちゃうから。だから中学校に上がる時には、ハリー・ポッターの原書を読むようになってました。 英語で。そっちの方が時間がかかるから。

──原書で!? 英語も読めるんですか?

麻倉:2歳から英語を習ってたんです。

──なるほど、すごい多才ですね……。中学受験もされてるんですよね。

麻倉:中学受験、そんなに勉強してなくて。受かる自信がめっちゃあったんです。自分で言うのもあれなんですけど、私、地頭が良くて(笑)。

──たしかにそんな感じがします……! ご両親は教育熱心だったんですか?

麻倉:父が頭が良くて。勉強しておかないと、社会に出た時大変だからって言われていました。本を読んでいたのも父の影響です。うちの実家が平屋の一軒家なんですけど、古い蔵があるんですよ。そこに父の本がいっぱいありました。そのくらい父が読書家だったんです。欲しい本は何冊も買ってもらってましたし。

両親には、私がやりたいって言ったことを止められたことがないんです。 好奇心のままに動かせてもらってます。恐竜が気になるって言ったら博物館に連れて行ってくれたり、科学が気になるって言ったら、科学体験教室に通わせてくれたり。

──めちゃくちゃ良い家庭環境ですね。

麻倉:そうなんです。本当に感謝です。

◆ストーリーのあるグラビアの脚本・監督をしてみたい

麻倉瑞季──グラビアについてもお聞きしたいです。表現者になりたいと思うようになって、グラビアについての意識って変わりましたか?

麻倉:グラビアへの意識は最初から変わってないですね。編集の方が撮りたい絵を理解して、こういうコンセプトで、こういうのが撮りたいと思っているから、こういう表情をしよう、という意識です。

──そこは「自分の脳みそを表現したい」という意識とは別なんですね。

麻倉:そうですね。例えば『SPA!』さんのグラビアだったら、『SPA!』さんの作品で、私の作品ではない、という考えなので、自分のエゴは出さないようにしています。

──すごい、プロフェッショナルですね。今後挑戦していきたいグラビアはありますか?

麻倉:ストーリーのあるグラビアをもっとしていきたいです。それこそ、『SPA!』さんで撮っていただいた「妄想デート撮」はストーリーがあったから、ほんとやりやすかったです。あのグラビアはファンの方からもすごく評判が良くて。私、コンセプトが決まっている方がちゃんとハマるっぽくて。

あと、そのときに自分でストーリーを考えたいなと思っています。脚本を書いて、それを演じてみたい。自分がグラビアをするだけじゃなくて、人に演じてもらって、自分は監督をするというのもしてみたいです。

──なるほど、グラビア監督ですね。面白そうです!

麻倉:撮影現場に立ち会って、やいのやいの言いたい(笑)。もうちょっとエロくいけるねとか(笑)。

<取材・文/イノウエツバサ 撮影/スギゾー>



【イノウエツバサ】
Webマーケター兼ライター。ファッション誌やオウンドメディアの編集者、音楽系芸能事務所のマネージャーなどを経て現職。得意なジャンルは映画、音楽、アイドル。趣味はDJと写真