男性の恋愛感情や良心を巧みに刺激し、多額の金銭を巻き上げる、通称「頂き女子」。詐欺事件として逮捕者も出たが、一方でいたいけな女性を騙し“カラダを頂く”中年男性も増加中。彼らの悪辣極まりない手口に迫った――。
◆「立ちんぼたちが“頂かれる側”になることも増えている」

路上で売春の客を待つ“立ちんぼ”に、金銭のみ盗まれ逃げられた、そんなおじさんたちの被害報告はこれまで何度も聞いてきた。しかし、詐欺撲滅YouTuber KENZO氏曰く、「立ちんぼたちが、悪辣な手口により“頂かれる側”になることも増えている」という。今回は氏の“世直し”に同行し、現地の生の声を聞いた。

6月初旬、21時、日本有数の立ちんぼゾーンである新宿・歌舞伎町、大久保公園裏にて、「買春男にひどい目に遭わされた経験はありますか?」と声をかけていくと、一番多かったのが“クーリングオフおじさん”だ。

「この1〜2年で特に多いのが、『イケなかったから、先払いの半分を返金してくれない?』というおじさん。だいたいが年配者か、酔っぱらいなんです。そりゃ〜、酒を飲んでたらイケないわ」(A子さん・27歳)

◆「財布から万札を抜かれたことも」

「『下手くそ』『ユルい』とか難癖をつけてきて、返金を求めてくる。だいたいこの手の客は、深夜の終電を逃したから始発待ちしてて、あまりカネをかけずに遊びたい。なかには私が終わりのシャワーを浴びているときに、万札を抜いたおじさんもいました」(B子さん・20歳)

このような被害が増えた理由に、女性たちは「この界隈でケツモチがいなくなったことが大きい」(C子さん・32歳)と嘆く。

特にこの歌舞伎町では暴力団対策法の改正をはじめとしたさまざまな締めつけにより、組織が彼女たちを管理しなくなった。そういう状況を、“常連売春おじさん”はしっかり把握している。

◆カネ未払いだけでなく“子宮グーパンマン”も

[頂きおじさん]の実態「平気で暴力を振るってくるおじさんが増えたように思います。最初に断ったのにキスで舌を入れてきて、突き放したら殴られました。警察に電話しようと思ったら、『おまえも捕まるぞ。どうせホストに入れ込んでんだろ? ヤクザが来ないのもわかってるぞ!』って開き直って……。2週間も青あざが消えなかったし、今でもそのおじさんは、私を見かけると吸いかけのタバコを投げつけてきたりします」(D子さん・26歳)

「輩系の50代おじさんとの最中に生理がきてしまい、相手が『俺は血が苦手なんだよ! 見せるな! カネ返せ!』って激高。さすがに途中まででもヤることヤってんだから返す義理はないし、逃げようとしたら、いきなり子宮めがけてグーパンチ。動けなくなってる隙にその“グーパンマン”は私の所持金の5万円まで“頂いて”いきました」(E子さん・26歳)

◆悪質なおじさんへの防御策は…

KENZO氏は彼女たちの壮絶な体験に「密室でそんなことされたら本当に怖いよな」と同情しつつ、悪質なおじさんへの防御策は何か行っているのかを尋ねた。立ちんぼ歴2年のF子さんはこう話す。

「唐辛子スプレーを持っているようなコや、強気に殴り返すコもいます。だけど、やっぱり男の力には敵わないってことはわかってるから。交渉の相手をいきなりタメ口で話してくるような人ではなく謙虚そうなおじさんだけにしたり、とにかくカバンから常に目を離さないとか、それくらいしか対策できることはないです」

売春は当然、売るのも買うのも違法行為だ。しかし、この街ではそんなカネとカラダによる化かし合いは日常茶飯事。KENZO氏は、今日も眠らない街で、目を光らせている――。

【詐欺撲滅YouTuber KENZO氏】
日夜、詐欺や悪徳マルチの撲滅のため、突撃を行うYouTuber。著書に『突撃!:新宿109 詐欺・悪徳マルチ撲滅活動日記』(彩図社)

取材・文/週刊SPA!編集部
※6月11日発売の週刊SPA!特集より