NHKは22日、今夏に行われるパリオリンピック(五輪)のキャスター陣を発表した。

7月26日(日本時間27日)の開会式のキャスターは中山果奈アナウンサー(33)と大阪放送局の伊藤慶太アナ(52)が担当する。中山アナは安定感のある冷静なアナウンスに定評があり、現在は「正午のニュース」などを担当。伊藤アナはプロ野球や高校野球中継などで活躍するスポーツ中継経験豊富なベテラン。スポーツの祭典を届けるにふさわしいコンビが選ばれた。

直近の五輪開会式は、18年冬季平昌五輪は冨坂和男アナと桑子真帆アナが担当。21年実施の東京五輪は豊原謙二郎アナと和久田麻由子アナが担当していた。

伊藤アナは抜てきについて「驚きや緊張、しっかりやらないといけないなという責任感といろんな感情が入り交じっています」と心境を語った。夏の五輪に携わるのは5度目。「これまでも感動的な場面、こちらもつらくなってしまう場面、これが五輪かという場面を何度も見てきました」と振り返り「3年前の東京五輪、コロナ禍で私たちもどう向き合っていったらいいのか最後まで悩んできました。そうした経験が今回の開会式の実況でどう生きてくるのか、本番コメントの中の端々でそういったものが出てきたらいいなと思います」と意気込んだ。

中山アナは報道番組を中心に歩んできた自身のキャリアに触れつつ「スポーツにはあまり関わったことはなくて、私ですか?と3回くらい尋ねました。誰よりも私が驚いていますし、身が引き締まる思いです」と話した。開会式が夏季五輪史上初めてスタジアム外のセーヌ川沿いで開催されることにも触れ「前例のない、見たことのない光景が広がると思います。雨が降ったらどうなるんだろう?とか、そこはかとない心配もありつつ、一方で東京五輪とは変わり、大観衆の中で選手のみなさんがどんな晴れやかな表情で当日を迎え、行進をするのかワクワク感も高まっているところです。現場でしかわからない熱を、特別な開会式を、存分に楽しんで、みなさんの競技への期待感を最大限に高められるようにしていきたいと思います。よろしくお願いいたします」とあいさつした。

このほか大会の閉会式を松野靖彦アナと中川安奈アナ、パラリンピックの開会式などを池間昌人アナと松本真季アナ、瀬田宙大アナが担うことも発表された。