第113作となる2025年度後期の連続テレビ小説は、明治時代の作家・小泉八雲の妻、セツ(節子)をモデルにした「ばけばけ」に決定したとNHKが発表した。現ギリシャのレフカダ島で生まれたパトリック・ラフカディオ・ハーンは1896(明治29)年に日本国籍を取得する。日本名・小泉八雲として「怪談」などを執筆し、日本の伝統や文化を海外に大きく広めた。その妻・セツは、八雲が日本語を理解するのを助けながら著述を支えたとされていて、物語はセツにスポットライトを当てたホームドラマになる予定だという。

 脚本は、21年11月に放送された「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」で第30回橋田賞を受賞したふじきみつ彦氏。ふじき氏いわく、ほんわかとした何げない、生活臭あふれる日常生活を紡いでいく2人の「何も起きない物語」を描いていくという。

 視聴者の大きな関心は今作のヒロインに誰が抜擢されるかだろう。

 NHKはこれからオーディションで決定する予定だというが、ドラマ関係者の間では、25年の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」で伝説の遊女を演じる小芝風花(27)や、昨年6月にオンエアされたふじき氏脚本の「褒めるひと褒められるひと」で好評を得た森川葵(28)が、局への貢献度も含めて有力視されている。さらにもうひとり、数日前に「べらぼう〜」で主人公を演じる横浜流星(27)の妻を演じることが発表された橋本愛(28)も、芸能マネジャーたちの間では評判が高い。

「キャスティングの最終決定権は橋爪國臣プロデューサーが握っているといわれています。橋爪氏の推しは13年度朝ドラ『あまちゃん』、18年の大河ドラマ『西郷どん』、19年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』と実績を残し、同氏がプロデューサーに名前を連ねた21年の『青天を衝け』に出演していた橋本愛なのかもしれません。局への貢献度から、幹部たちからも“もう、そろそろ花を持たせてあげてもいいんじゃないか”という声も上がっているといわれていますから」(テレビ関係者)

 ただ、別の関係者からはこんな情報も漏れてきた。

「NHKへの貢献度では橋本にはかないませんが、20年度の朝ドラ『おちょやん』、21年の『青天を衝け』に出演、22年には、『ばけばけ』と同じ大阪放送局、同じ橋爪Pの作品『あなたのブツが、ここに』でNHKのドラマ初主演をした仁村紗和(29)も有力視されているようです」

 仁村は、デビュー前に20社以上の芸能プロダクションからスカウトを受けていたという逸話の持ち主で、14年のデビューから2年間で15社のCMにも出演。昨年7月期の「真夏のシンデレラ」(フジテレビ系)や現在放送中の「ブルーモーメント」(同)にも出演し、若年層の視聴者の反応も悪くない女優だ。

「青天を衝け」で激しくぶつかり合った妻(橋本)と妾(仁村)役だった2人が、「ばけばけ」ではヒロインの座を争うことになるのだろうか……。あるいは全く違う女優が、応募者何千人のオーディションを経て輝くのか。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)