NHK連続テレビ小説史上、五本の指に入るほどのクオリティーと絶賛された「おちょやん」。そのヒロインを演じた杉咲花(23)の新作ドラマがついにクランクインした。「おちょやん」以来、半年ぶりとなる“待望の新作”だ。「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(日本テレビ系)で、原作はWEB連載で閲覧数累計2000万PVを突破した、うおやま氏の漫画「ヤンキー君と白杖ガール」。杉咲は盲学校高等部3年生・赤座ユキコを演じる。

 ユキコは「色がうっすらわかる」「ルーペを使えば大きい字を認識できる」程度の弱視のため、外を歩くときは白い杖を持つ。性格は気が強く、口は悪いが気を許すと天然でカワイらしい一面を見せる。そんなユキコが、誰からも恐れられている不良少年・黒川森生(演・杉野遥亮)と出会い、引かれ合っていくというストーリー。白い杖をつく弱視の女子高生という設定だけでも、かなりの難役だ。

「杉咲さんは『おちょやん』で、喜劇女優でありながら私生活では多くの悲劇に見舞われた女性の10代から40代までを演じました。戦前戦後を生き抜いた女性の喜怒哀楽、悲喜こもごもを22歳の杉咲が演じる姿には貫禄すら感じたほどです。彼女は朝ドラ出演を決めるにあたり、事前に企画書やドラマの概要をじっくり吟味したそうです。つまり、どのドラマに出演するかは杉咲さん次第ということでしょう。今回も彼女の希望が強かったと聞きます」(芸能ライター・弘世一紀氏)

■出演作は自ら吟味して決める

 杉咲は「おちょやん」についてインタビューでこう語っている。

〈台本を読んだときにワクワクと心が動いたり役に興味が湧いてくる気持ちは、演じる上ですごく重要なポイントで、のめりこめばのめりこむほど表現の可能性は広がるんだなと改めて感じました。おちょやんは、自分にとってまさにそんな作品でした〉(「VOGUE GIRL」6月30日配信)

「恋です!――」は、そんな杉咲のお眼鏡にかなった作品ということなのだろう。

 10歳で女優デビューを果たし、14年に日経トレンディ誌の「2015年の顔」に選ばれた杉咲。15年には「学校のカイダン」(日テレ系)でこわもてで狡猾な性格で学校内を牛耳る女子高生を演じ、一躍、演技派女優に名を連ねた。以来、ドラマだけでなく、映画、CMにもひっぱりだこだ。

 もっとも、懸念材料がないわけでもない。

「これまで数多くのドラマに出演してきた杉咲ですが、実は民放の連ドラ主演は、TBS系『花のち晴れ〜花男Next Season〜』とテレビ朝日系『ハケン占い師アタル』の2つだけ。大河ドラマ『いだてん』を含め、NHKドラマで強烈なインパクトを残しただけに期待値がどうしても高まります。二言目には『視聴率が……』と言われる民放ドラマで、どこまで数字を残せるか制作関係者たちは注視しています」(弘世一紀氏)

 杉咲には誰もが「おちょやん」以上のものを期待している。演技力を心配する声は皆無だが、ドラマの評価が女優の評価に直結しがちな昨今、ぜひともその期待も上回ってほしいものだ。