【家電のことはオイラに聞いて!】#48

 憧れの高級家電にマッサージチェアがあります。リクライニングしたチェアで受けるマッサージは至福。しかも、手と腿を同時にマッサージなんて人ではできない技もやってのけます。

 当然、値段もお高い。安いモデルで30万円。高いと60万円です。高い理由は、プログラムとそれを具現化する「もみ玉」、かなり凝った技術であるエアバッグという物理的技術のため。プログラムは体の隅々まで、マッサージできるようにいろいろ用意。マッサージチェアは首から足の裏まで、マッサージできないところがないほどです。疲れた時に使えば疲労感がかなり抜けます。

 疲労、ストレスからいえば最もストレスをためているのは子育て世代でしょうか。仕事、子育て、家事のストレスに加え、あまり明るいとは思えない日本の未来。大変です。しかしこの世代は、経済的余裕があまりない。

 この矛盾に対し、動いたのがフジ医療器。今までのメイン品番「サイバーリラックス」とは違うシリーズ「SYNCA(シンカ)」で「CirC GRACE(サーク グレイス)マッサージチェアL24 MR380(以下グレイス)」を発表しました。価格はオープンで想定市場価格は17万円台(税込み)。

 相場よりかなり安価です。手のひらと足裏のマッサージが装備されていないからでしょうか? いえ、グレイスのプログラムに答えがあります。

■一番費用がかかるのは、コースプログラム

 実はマッサージチェアで一番費用がかかるのは、コースプログラムです。どこを、どのようにマッサージするとこのような効果が得られ、「ユーザーはこう感じるはず」をつなげ、10分から15分のコースにするのは、何をどう食べていくとおいしく感じるのかを考えるフルコース料理を組み立てるのと変わりません。

 上位モデルでは、揉んで欲しい部位に対し、それぞれコースをつくります。一つ一つほぐしていくことも可能なのですが、ユーザーが使うのは圧倒的にコースです。このためコースの設計にありとあらゆるデータや考え方を入れます。ちなみにマッサージチェアには一日に使える限度時間があります。気持ちよくてもマッサージは体に負担がかかるからです。

 このため安価なモデルでは、まず、ベーシックなコースを1つ用意します。あとはユーザーが継ぎ足してマッサージしていく手法を取ります。

 グレイスもそういう手法を取ったモデルですが、老舗が本気でつくったモデルなので、かなりのレベルに達しています。特に、腰、お尻などへのマッサージは、高額モデルと変わらず気持ちいいのです。

 朝のマッサージは、ストレッチと同じ。一日を楽に気持ちよく過ごすことができます。日常のリフレッシュに投資してみませんか?

(多賀一晃/生活家電.com主宰)