【小池百合子と学歴詐称】#5

 上田令子(東京都議会議員)

 東京都議会には女帝と戦う“お姐”がいる。上田令子都議だ。上田氏は小池知事の学歴詐称疑惑が火を噴いた2020年から、追及の先頭に立ってきた。立ち上げ当初の「都民ファーストの会」に名を連ねたが、小池の政治方針に疑念を抱き、17年10月に離党。29日開会する6月定例都議会を前に、因縁の相手に「引退勧告」を突き付けた。

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 小池の元側近・小島敏郎弁護士(元都民ファーストの会事務総長)の告発よりも前に、20年6月のカイロ大声明の発出に関し、小池本人の関与を疑わせるメールを入手していた。

「前回の都知事選の直前、学歴詐称疑惑が大騒動となった約2年後の22年5月、匿名でメールのコピーを受け取ったのです。過去に民主党の偽メール問題が噴出したこともあり、当初は真贋がハッキリしなかったので表には出しませんでした。その後、小島さんが告発手記を寄せた『文芸春秋』(5月号)に、手元のコピーと同じく〈明日の4時から 郷原と黒木亮が外国記者クラブで記者会見とのこと。その前に全部済ませます。〉との内容が掲載され、本物だと思いました」

 匿名告発を受け、22年12月の都議会本会議でカイロ大声明について「知事は、エジプト政府、カイロ大関係者等に作成依頼はされていませんよね。また、公表前に目にしたこともないですよね」と質問をぶつけた。

■4年前よりも応援が増えた

「知事にしか答えられない質問なのに、知事は答弁を拒否。政策企画局長が代わりに答弁しましたが、答えになっていませんでした。根も葉もない話なら、知事自ら『知りません』『見てません』などと答えればいいのに、それすらしなかった。恐らく、どこまで私が知っているか、疑心暗鬼になっていたのでしょう。答えようとしない、答えられない姿勢がすなわち、『答え』なのだと思います」

 開会間近の都議会定例会でも追及の手は緩めない。

「知事は学歴詐称疑惑について『何度も説明してきた』と言っていますが、卒業証書類の現物をガラスケースに入れて記者会見で見せただけ。都議会には出していません。私たちにも触れられる形で公表して欲しい。卒業証明書は取り寄せられるはずなので、最新のものを出していただく。そして、どのような卒業要件を満たしたのか、卒業の実態についても証明していただく。カイロ大卒ならアラビア語を駆使できるはずなので、ぜひアラビア語でも答弁していただきたいですね」

 4年前に比べ、疑惑追及への応援が増えたという。

「この問題を取り上げ始めた際、議会宛てに『上田はウソつき』『議長が説教しろ』などのメールが届くようになりましたが、4年前よりも激減しました。逆に応援してくださる方が増え、Xのフォロワーは約3万人も増えました。ジャニーズ問題と同じで、『おかしいと言っていいんだ』と考える方が増えたのでしょう。かつて私は小池劇場の幕開けを手伝ってしまいました。知事に潔く政界から身を引いていただくためにも、今は一日も早く、幕引きをさせる責任が私にはあると思っています」

(高月太樹/日刊ゲンダイ)

▽上田令子(うえだ・れいこ) 1965年東京生まれ。白百合女子大国文科卒業後、外資系生保入社。数回の転職を経て、起業も。2007年に江戸川区議会議員選挙で初当選。13年から現職(江戸川区)。地域政党「自由を守る会」代表。