7月7日投開票の東京都知事選(6月20日告示)を巡り、3選出馬を表明する見通しの現職の小池百合子都知事(71)と、立候補を表明した立憲民主党の蓮舫参院議員(56)の女性対決が注目されている。

 5月28日には軍事評論家の田母神俊雄氏(75)、タレントの清水国明氏(73)が相次いで出馬を表明。都知事選の立候補者はすでに20人を超えている。2016年は21人、20年は22人と過去最多を更新し続けているため、今回も記録更新が予想される。

 しかし立候補者が多ければいいというものではない。都民をはじめ、国民からは《都知事選なぁ…。選挙には行くけど投票したい立候補者出てくるだろうか》《2016年2020年の都知事選から立候補者数が20人超える超人気ポストなんだが、揃いも揃ってやって欲しくない顔しかいないという都民にすれば悪夢の選挙》などと不安の声が漏れている。

 一方で、《都知事選は昔から色モノ・泡沫が名物なところあったけど、最近はヘイトと陰謀論とただの嫌がらせが蔓延して、おまけにそういうのに投票する連中も増えて、面白がれるレベルじゃなくなってるよね…》《マック赤坂、ドクター中松、又吉イエスは都知事選の常連だったよね》《羽柴誠三秀吉、外山恒一、マック赤坂そして唯一新又吉イエス この頃の東京都知事選を未だに超えてない》と過去の“名物”候補らに思いを馳せる人も多い。つばさの党事件のような他陣営への選挙妨害は許されないが、過激なパフォーマンス(?)で政見放送に関心を持ったと有権者から“好評”の名物候補者もいる。

 SNSで多くの人から名前が上がったあの候補者は今どうしているのか。

■マック赤坂氏(75)

 2007年の港区議会議員選挙を皮切りに14回の選挙に立候補。19年には港区議会選挙で1144票を獲得し初当選した。スマイルの奇抜なポーズで登場し、政見放送では話題をさらう。

 東京都知事選には11年、12年、14年、16年の4度挑戦している。京大卒、伊藤忠商事を経て独立。スマイル党党首。港区議に就任後は体調不良を理由に議会の欠席が続いていると報じられ、23年には出馬していない。22年以降はSNSでの発信も止まっている。

外山恒一氏は立候補は1回だが、政見放送の印象が強烈で…

■ドクター中松氏(95)

 来月96歳。今月には都内で議長を務める「世界天才会議」の開会式に姿を見せている。東大卒、三井物産に就職。航空機課から業務部に異動後、フロッピーを発明し、29歳で独立。東京都知事選については1991年から2014年まで7回無所属で立候補している。選挙でのパフォーマンスで知名度を上げ、発明家としてテレビ番組に出演したり、タレント活動もしていた。

■外山恒一氏(53)

 都知事選への立候補は2007年の一度きりだが、政見放送で「反管理教育運動を出発点に、異端的極左活動家となり、今時政治犯として2年投獄され、現在に至る。反体制知識人」と紹介。強烈な印象でSNSやYoutubeでバズった。外山氏は今月28日の自身のⅩ(旧ツイッター)で《そもそも私は議会政治などというサブカルには興味がないし、誰が都知事になろうがどーでもいいのだが、かといって何もやってないわけではなく、実はこの数日、都知事選なんぞより何億倍も重要な闘争で超多忙なのである。そのうち報告するかもしれない。》とポストしている。

 ちなみに、2018年に亡くなった又吉イエス氏(享年74)の名前をあげる人は多いが、又吉氏は東京都知事選には一度も立候補していない。1999年に立候補した羽柴誠三秀吉氏(2015年死去、享年65)も都知事選は1度きりだ。

供託金300万円は安い?

 今回まだ表明はないが、2016年と20年に立候補した政治活動家・後藤輝樹氏(41)の政見放送では下ネタ発言で音声を削除されたり、衣装を脱いだりと過激パフォーマンスが話題になった。

 都知事選の立候補には供託金300万円が必要で、いわゆる泡沫候補は選挙後に没収されてしまう。だが、当選できずとも人々の記憶に残っているのだから、PR費としたら安いのかも……。