特産品は南高梅 和歌山県みなべ町は梅酢うがいで風邪予防

特産品は南高梅 和歌山県みなべ町は梅酢うがいで風邪予防

【健康長寿を目指す夢の町】

 1月に入り、インフルエンザが全国的に猛威を振るっている。しかし、梅の産地、和歌山県民はインフルエンザや風邪に強いという。ウェザーニューズの「日本の風邪事情」(2011年)調査でも、風邪をひいた回数が全国で最も少なく、全国平均が年2.34回のところ、1.94回だった。

 その理由は、梅干しの消費量にあると考えられている。「梅」に含まれるポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化成分に風邪やインフルエンザ予防の効果が認められたからだ。

 和歌山県立医科大学の研究によると、とくに県内のブランド梅「南高梅」に含まれるポリフェノールの一種「エポキシリオニレシノール」に、インフルエンザなどのウイルス増殖を抑制する働きがあることが分かっている。

 総務省の家計調査(15〜17年平均)で、1世帯あたりの梅干しの年間購入量を都道府県庁所在地別にみると、全国平均は1323円(760グラム)だったが、和歌山市は3529円(1775グラム)。金額、数量ともに全国1位である。

 とりわけ南高梅誕生の地、みなべ町(1万2804人)では、町民に向けて梅や梅の加工品を利用した風邪対策を積極的に行ってきた。

 同町は、全体の約7割が林野面積で、「南高梅」の梅林が広がる日本一の梅の産地。もともと、稲作が不振で江戸時代に代替で梅栽培を始めた。約400年前から続けてきた「みなべ・田辺の梅システム」は、15年に世界農業遺産になっている。

■2014年に「梅干しおにぎり条例」を制定

 明治時代に、梅の生産から加工まで一貫した梅干しの商品化に成功。梅の産地として知られるようになり、加えて梅酒、ジュースや梅ジャム、梅シロップなどの加工品も多く梅は生活に欠かせない必需品といっていい。

 14年には「梅干しでおにぎり条例」を制定し、15年には「梅で健康のまち」を宣言。町民に梅干しを食べるよう働き続けてきた。

「梅干しを入れたおにぎりを食べることを推奨し、町内の梅の消費を促しつつ、機能性の高い健康食品なので健康増進も図りたいという思いからです。もちろん、おにぎりに梅干しを入れなくても、罰則はありません」(みなべ町うめ課担当者)

 6月6日の「梅の日」には、スーパーに“梅干しおにぎり”専用の棚を設けたり、町内の小中学校で梅干しのおにぎりを作って食べる企画を実施している。

「町内の小中学校では梅干しを常に食べられるように無料提供もしています」(前出の担当者)

 また、冬場には梅干しを漬けた液である梅酢を使ったうがいも行う。梅干しを漬けたときに出る梅酢に含まれるポリフェノールにも、ウイルスを抑制し、感染力を弱める効果が認められているためだ。

 保育所や小中学校でも推奨し、家庭の洗面所にも梅酢を置いている。町民はこれを7、8倍に薄めた液でうがいを続けている。町ぐるみの対策が“風邪に強い町”の原動力だ。


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