「安心安全な大会に向けて準備を進めたい」――。東京パラリンピックまで100日となった16日、都庁の記念式典でこう挨拶した小池都知事。“女帝”らしくない無表情だったが、つい2日前の定例会見では五輪開催の是非を問われ、怒気を帯びた表情で「なんか、あの……政局がらみで語られるのは、とても私にとりまして、いかがかと思いますね」とぶちまけていた。

 “激オコ”の原因は、自ら描いた戦略が崩れてしまったことにあるようだ。

「小池知事のシナリオは、『五輪を開催できる状況ではない』と五輪中止をブチ上げ、世間の注目を集めることでした。ところが、最近、小池知事による『中止表明』説がメディアで続々と報じられ、注目を浴びすぎてしまった。ツイッターでも〈中止表明〉というワードがトレンド入りしたほど。いま小池知事が『中止します』と表明しても、サプライズにならない。世間から『ああ、やっぱり言った』程度にしか受け止められないわけです。せっかくのシナリオが崩れ、小池知事としては“誤算”でしょう」(都庁関係者)

「国政復帰に色気がある」(永田町関係者)と囁かれる小池知事は、中止ブチ上げで世論を味方につけた上で、責任を取って「知事辞任」を表明。勢いを駆って今年の衆院選で国政に挑戦するのでは、とみられていた。

■“作戦変更”を模索するが…

 しかし、「五輪中止」カードが意味をなさないとなると、国政進出のシナリオも崩壊必至だ。そこで、別の“作戦”を模索しているという。ある都議会関係者はこう言う。

「『中止』でなく『再延期』を表明する案が浮上しています。『再延期』なら、『中止』と違って賠償という話にはならない可能性がある。しかし、再延期が現実的かどうかは疑問です。再延期となった場合、スポンサーが再び大会組織委員会に追加予算を負担するかどうか。自治体やスポンサー企業からの出向者を、あと1年間、組織委にとどめておくのも困難でしょう。また、大会期間中にプレスセンターが設置される『東京ビッグサイト』が使用できない恐れもあります」

 果たして“女帝”に次の一手はあるのか。おとなしくコロナ対策に集中した方がいい。