17日から東京と大阪で新型コロナウイルスワクチンの大規模接種のネット予約がスタートしたが全国の自治体ではいまだ接種の予約が取りにくい状況にある。そんな中、混雑しているサイトや電話につながりやすくなる裏ワザがある。

 ◇  ◇  ◇

 ワクチン接種をめぐり予約システムがダウンする事態が相次いでいる。

「母親の接種予約のために専用サイトに何度もアクセスしたが、『アクセスが集中しています』とつながらない。30分待って再トライしたところ、もう終了していました」

 こう話すのは横浜市に住む40代女性。横浜市では、予約開始の3日午前9時からのわずか1分間に約200万件のアクセスが集中。その日、用意した7万5000人分の予約枠に対しネットは25分、電話予約は1時間35分で上限に達した。

 ワクチン接種の予約方法は自治体によってさまざま。毎日、予約を受け付ける立川市のようなところもあれば、1週間から10日ほど空ける中野区のような自治体もある。

 中野区の場合、次回の予約は5月21日午前9時から。もしこれを逃してしまったら、次は6月15日まで待たなければならない。そうなると、実際の接種は8月中旬にまでズレ込むことになる。高齢者やその家族にとっては不安が残る。さらに中野区は6月15日から基礎疾患などのある人、同28日からは16歳以上の区民全員の予約も始まるので、いよいよ予約が困難になってくる。

 家族が総出で予約にチャレンジしても、おいそれとは予約窓口につながらない。そこで少しでも電話やネットがつながりやすくなる方法を探ってみた――。

■家の固定電話よりもスマホ

 今月初めに多くの自治体が予約を一斉に開始すると、予約センターへ電話が集中。NTT東日本が都内の固定電話からの発着信を制限する事態に陥った。やはり、スマホの方がつながりやすいのか。

「今後も同一番号への電話が集中すれば、制限がかけられる可能性はございます。ただ、携帯電話会社(ドコモ)とも連携しており、そこまでつながりにくさは変わらないかと思われます」(NTT東日本広報担当者)

 NTTでは回線ごとの混雑レベルに応じ、固定電話からの発信(自宅↓交換局まで)と着信(交換局↓目的の番号)を規制することにしているのだそうだ。あくまで規制がかかっている段階ではあるが、スマホでの予約の方が有利そう。ただ、同じスマホでも格安SIMは、大手キャリアーの利用者よりつながりにくいとされる。

■ネットをつながりやすくさせる方法

 横浜市のように予約開始と同時に多数が予約サイトにつなげようとすると、「アクセスが集中しています」とはじかれてしまう。ここで多くの人は「戻る」を押してみたり、スマホを振って(?)みたり、リロード(再読み込み)でアクセスし直しているだろうが、これではなかなかつながらない。

 予約困難なアイドルコンサートのチケットを取っている人が実際にやっていることは、一度アクセスをはじかれたら、「Ctrl+F5」(Windows)で検索履歴を消して再度アクセスすること。Macの場合は「Command+R」。

 難しい説明は省くが、パソコンは一度つないだことのあるサイトへの再アクセスは“怠ける”クセがある。履歴を消して初心者の気持ちでトライさせることが大事だ。

 また、開くウインドーはひとつである必要はない。パソコン上に複数のウインドーを立ち上げ、“数打ちゃ当たる”を実践してみよう。

■とりあえず「二重予約」

 自衛隊がネットとLINEで大規模接種センターの予約を開始した。対象は東京では、東京、千葉、埼玉、神奈川に住む65歳以上、かつ接種券を持っている人。これにより住んでいる自治体と2通りの予約の道ができた。防衛省は「予約が自治体と重複しない」ように呼びかけているが、同時に予約の手続きをするなとは言っていない。つまり、どちらかの予約が取れた段階でもうひとつの方はやめればいい。

■念のために「三重予約」

 練馬区は17日から専用サイトや専用電話で予約を取る「集団接種」のほか、街のかかりつけ医に直接連絡して予約を取る「個別接種」も始まった。つまり、大規模接種センターも合わせて三重予約が可能なのだ。

「集団と個別の接種予約を同時に取るのだけはやめてください」(練馬区・接種コールセンター)

■禁断のFAXでの予約

 倫理的にもあまり積極的におススメはできないが、接種予約にはネットと電話のほか、「FAX」という方法もある。

「電話がつながらないのでFAXで申請したら簡単に予約が取れました」(都内の70代男性)

 大阪市や日野市のようにFAX予約は「聴覚障害者のみ」と限定しているところもあるが、一部自治体ではFAXも可能となっている。大阪・堺市はすでにFAX申し込みを禁止する対策が取られているが、高齢になれば耳が遠くなる人も多く、100%ダメとは言い切れないのが実情だ。