また「桜」問題が浮上だ。とはいえ「桜を見る会」ではなく、菅首相の「同期の桜」への謀り事が問題なのである。

 政府は衆参両院の議院運営委員会理事会に、ポスト菅を首班指名で選出する臨時国会を来月4日に召集する方針を与野党に伝達。肝心の「会期幅」は示さないという異例の状況となった。

 国会召集は10〜14日前に会期とセットで通達し、閣議決定するのが「憲政の常識」(野党議員)だ。会期を示さないせいで、野党が求める新首相出席の予算委員会審議の有無や、解散時期など政治日程は中ぶらりん。

 衆院議員の任期満了(10月21日)を控えたタイトスケジュールから逆算すると、召集日だけは現政権下で決めざるを得ないようだ。次の国会に責任を持てない菅首相が「画策中」とささやかれる“儀式”がある。当選同期の永年在職表彰だ。

「菅総理は1996年10月20日投開票の第41回衆院選で初当選。以来、共に8回連続当選を重ねた同期が来月に入ると、ちょうど在職25年以上の永年在職表彰の資格を得る。国会議員の在職期間は〈その就職の月から起算〉と法で定めてあります。そのセレモニーだけは臨時国会中に行うよう菅総理はねじ込んだと言います。同期を大切にする菅総理から新総理に宛てた“遺言”のようです」(自民党関係者)

■国会に肖像画の思い出づくり

 永年表彰を受けると、衆院議長から表彰状を贈られるほか、自費作製の肖像画を国会内に提示できる。自民党内の対象者は計10人。先月、政界引退を表明した竹本直一前IT担当相(大阪15区)も含まれる。その竹本氏が15日に官邸を訪れ、菅首相と約10分間、サシで話し込んだことが話題だ。

「皆、永年表彰が話題に上ったとみています。次の選挙は竹本さんの後任に娘婿で元国交官僚の加納陽之助氏を立てるのが既定路線。ところが、竹本さんがなかなか地盤を譲ろうとせず、難儀しました。ゴネた理由は『あと少しで永年表彰』だったともっぱらです」(地元関係者)

 同期へのはなむけとハクづけを狙った儀式ゴリ押しなら、いくら菅首相が友情に厚くとも桜を見る会と同じ。国政の私物化である。