店内で飲食する客にワクチン接種証明書の提示を求めることが義務づけられた米ニューヨーク市(NY)にある人気レストランで、客が店員に暴力を振るって逮捕された事件に注目が集まっている。

 事件が起きたのは、マンハッタンにある人気イタリアンレストラン「カーマインズ」。9月16日、テキサスから観光で訪れた黒人の女性客3人が、白人の女性店員(22)の顔面を拳で何度も殴って負傷させ、暴行容疑で逮捕、起訴された。

 暴行の様子は店外からスマホで撮影され、その動画をNBCテレビNY支局のアダム・ハーディング記者らがツイッターに投稿。NYでは9月13日から接種証明書の提示が義務化され、賛否両論で過熱していたため、急拡散して注目が集まった。

 当初は「客が接種証明書の提示を求められて暴行した」と報じられていたが、事情はもっと複雑だった。

 女性客3人は求めに応じて接種証明書を提示して問題なく席に着いていた。そこに2人の男性がやって来て合流しようとしたが、男性らは証明書を持っていなかった。そこで入店を断ったところ、トラブルに。

 起訴された女性客の弁護士によると、女性店員はイザコザの最中に黒人を侮辱する人種差別的な言葉を使い、それで暴行にエスカレートしたという。店側はこれを全面否定している。

 店員による黒人差別が報じられると、黒人差別廃絶を訴えるBLM(ブラック・ライブズ・マター)の活動家は20日、店の前で抗議デモを行った。

 その時、店内の客の半数ほどが黒人だった。それを知った活動家は、拡声器で黒人客にデモに参加するように呼びかけたが、目撃者によると、応じる客はいなかったという。