山本由伸(25=ドジャース)が日本時間21日のダイヤモンドバックス戦で5勝目(1敗)をマークした。目下、5連勝中だ。

 ここまで10試合に登板して、防御率は3.17。試合はつくっているものの、だから白星を重ねられるとは限らない。

 ドジャースはいま、リリーフ陣が脆弱だ。この日、メッツから右腕のラミレス(29)を金銭トレードで緊急補強したのは、抑えのフィリップス(29)をはじめケリー(35)、ブレイジャー(36)らの救援陣が故障者リスト入りしているからだ。

 山本が勝ち投手の権利をもって降板しても、リリーフ陣が踏ん張れずに試合を引っ繰り返される可能性がある。

 しかし、ドジャースには、リリーフ陣の不調を補って余りある攻撃力がある。

 チーム総得点259はメジャートップ。チーム本塁打66はメジャー4位。大谷(打率.353、13本塁打)、ベッツ(同.335、8本塁打)、フリーマン(同.298、5本塁打)のMVPトリオに加え、スミス(同.308、5本塁打)、マンシー(9本塁打)、テオスカー・ヘルナンデス(11本塁打)と並ぶ打線は強力だ。リリーフ陣が打ち込まれても引っ繰り返されないくらいの貯金をつくるか、先発の失点を帳消しにするくらい打ちまくっているのだ。

 山本はここまで5失点が1回、4失点が2回あるものの、それでも黒星がついたのは初登板だった3月21日のパドレス戦だけだ。

 昨21日は6回と3分の1を投げて7安打2失点、8奪三振。三回に先制を許した直後に、打線が爆発して一挙6得点。終盤、リリーフ陣が追い上げられたが、序盤に逃げ切れるだけの貯金をつくってもらったことが5勝目につながった。

「先制は許してしまったけど、切り替えていけたと思う。後半になるにつれて、いいボールが増えていった」とは試合後の本人。「競っているときより、少しは大胆にいけるところもあった」というから打線の援護に感謝しているのだろう。

 山本は大谷やベッツが並ぶ味方の強力打線には頭が上がらないに違いない。

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