オリックスとの前カード3試合でわずか1得点に終わり、3タテを食らった巨人。そんな貧打の中、丸佳浩(35)だけは好調だ。

 10日現在、打率.299でヤクルトのサンタナに次いでリーグ2位。先週は一時、首位打者に躍り出るなど、存在感を発揮しているのだ。

 2019年に広島からFAで巨人に加入してから6年。年俸4億5000万円の5年契約最終年だった昨季は、打率.244、18本塁打、47打点と苦しんだ。FA権を保持していたが、「ボクがFAをしたところでっていう話」とあっさり残留。年俸は1億7000万円ダウンの2億5000万円となった。 

 阿部監督は就任直後から、坂本、岡本和、門脇の内野手3人を「レギュラー」と公言。丸は含まれず、外野争いは「白紙」とされた。周囲には「丸は終わった」と揶揄されたが、シーズン終了後には若手中心の秋季練習に志願参加して皆勤賞。秋広、新人の佐々木、萩尾ら若手に押し出される可能性があった中、しぶとく開幕スタメンに滑り込むと、貧打線の中にあって存在感を発揮。1番打者としてチームをけん引している。

 さる球界関係者がこう言った。

「5年契約が切れた昨オフ、古巣の広島が水面下で丸の復帰を模索していた。野球への取り組みなど若手の手本になる点、鈴木、西川と相次いで流出した外野手に、若手の台頭が少ない。巨人同様、得点力不足の打線が課題で、特に核がいない。FAで出て行った経緯はあるにせよ、球団幹部は『ウチが適性な年俸を提示できなかったから、FA移籍は仕方ない』と漏らしていて、今は恨みのような感情はないようです。FAでチームを去りながら、黒田は40歳、現監督の新井も38歳を迎えるシーズンに復帰していますから」

 今季のような好成績なら、当然巨人も手放さないだろう。ただ、昨季は左膝の故障して離脱するなど、近年は故障がち。来季も好成績が続く保証はない。2年契約を終えた来オフなら、37歳シーズンでの復帰となる。広島は諦めていないから、あとは「家族との時間を大事にしたい」と言う丸の気持ち次第ということになりそうだ。

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 奮闘している丸はともかく、巨人の打線は全体的にピリっとしない。チーム内からは「選手が委縮しているというか、ファーストストライクから積極的に打ちにいけない雰囲気がある」とは球団OB。いったい誰がその事態を引き起こしているのか。

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