日本人ルーキー右腕の右肩が悲鳴を上げた。

 ドジャース・山本由伸(25)が日本時間17日、「右肩腱板損傷」で15日間の負傷者リストに入った。最短で今月30日に復帰は可能だが、「ノースローで2〜3週間、様子を見る」とはデーブ・ロバーツ監督。再調整を含めて実戦復帰までに時間を要するため、前半戦は絶望的となった。

 肩の腱板損傷は「腱板」といわれる4つの筋腱(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)が傷ついて痛みが生じる。日本球界では過去に斉藤和己(ソフトバンク)らが発症し、現役引退の引き金となるなど、選手生命を左右しかねない故障のひとつとして知られる。

 山本の離脱について聞かれた大谷は「手遅れになる前に休めたのではないかなと思いますし、順調に回復していけば早い段階で帰ってこられるんじゃないかな」と思いやったが、早期復帰は可能なのか。

 元中日のチームドクターで「亀戸佐藤のり子クリニック」の佐藤のり子院長がこう説明する。

「損傷の程度にもよりますが、軽いものであれば、再生治療のPRP(多血小板血漿)を選択します。損傷が激しかったり、断裂が見られれば、内視鏡による縫合手術を施すのが一般的です。PRP、内視鏡とも最短3カ月での復帰は可能です。特に山本投手の場合、契約時のメディカルチェックで肩や肘の故障リスクが判明していると思われ、重傷化する前に早めに休養させたのでしょう」

 もっとも、ドジャースの治療方針はノースローで2〜3週間の様子見だ。仮に患部の状態が回復せずに、再生治療かメスを入れることになれば、復帰は最短でも10月までずれ込むため、ポストシーズンに間に合わない。

 ド軍では日本時間7月17日の球宴以降、元エース左腕のカーショウ(左肩手術)、26歳の若手右腕メイ(右肘トミー・ジョン手術)ら、実績のある先発投手が復帰する予定だ。ローテの頭数は揃っているだけに、球団としては総額約465億円を投じた山本に復帰を急がせて重傷化を招くのは得策ではない。

 ド軍は17日現在、2位パドレスと8ゲーム差のナ・リーグ西地区首位。余程の大失速がなければ、12年連続ポストシーズン進出は間違いない。チームが2020年以来4年ぶりの世界一を目指す中、山本はベンチでの観戦を強いられるかもしれない。(つづく)

  ◇  ◇  ◇

 米メディアからは球団の管理体制を疑問視する声も上がっているが、実際はそうとは言い難い。いったい何故か。

●関連記事【続きを読む】…では「その理由」と、登板前日に見せていた故障の「前兆」などについて詳しく報じている。