【五輪現地発 パリは今日もクレージー】#5

 ボンジーア&ボンジュール!

 みなさんは東京五輪で登場した段ボールベッドを覚えているかな? さすが日本人はすごい発想をするって驚いたもんだ。

 実はパリ五輪でもこの段ボールベッドが採用されて、すでに1万6000床が納入済みだ。

 ちなみに、マットレスは硬度が違う3つに分かれていて、選手たちは好みの硬さに調整できるし、アプリに自分の体重と身長を登録すれば、完璧な組み合わせを教えてくれる。

 でもね、このベッドは東京五輪当時から陰の目的があるんじゃないかって噂になっている。それが「アンチセックス」だ。

 五輪にはアドレナリンが出まくりの健康な男女が世界中から集まってくる。選手村ではかなり盛んだってのは有名な話だよね。ESPNの調査では、選手の72%が大会中に性的関係を持つつもりだって結果が出た。証言もある。英国の元卓球選手マシュー・サイドは、バルセロナ五輪に参加した際、「あの2週間半で残りの全ての人生よりもヤッた」って言っている。

 ただ、「段ボール製だからアンチセックス」ってのは、噂に過ぎない。その強度は多くの選手が面白半分に実験してくれたおかげで保証済みだ。東京大会ではアイルランドの体操選手リース・マクレナハンがベッドの上で何度もジャンプする動画を投稿。イスラエル代表の野球選手たちは人数を増やしながら強度を試し、9人で跳びはねてやっと破壊に成功した(後で謝っていたけどね)。

■パッケージは大会名入りでお土産としても人気

 しかし、もしベッドが壊れたって、アンチセックスにはつながらないだろうね。バスタブで乱交パーティーが行われてたって目撃証言もあるし、アメリカのある金メダリストもこう言ってる。

「芝生の上でも、建物の間でも、みんなどこでも致していた」

 ジャマイカの伝説的スプリンター、アサファ・パウエルによると、選手村に入ってまず最初に目に入るのは、うずたかく積まれたコンドームの山なんだって。

 コンドームが五輪で初めて配布されたのは、1988年ソウル五輪でエイズ対策としてだった。2000年シドニー五輪では、5万個用意したコンドームがあっという間になくなって、あわてて2万個追加発注したらしい。04年アテネ五輪では13万個のコンドームの他に3万包の潤滑剤も用意された。しかし今のところ歴代1位はリオ五輪の45万個。さすが我がブラジルだ。

 今回は男性用約20万個、女性用約2万個のコンドームが用意されるって話だよ。ちなみにコンドームのパッケージには大会名が入っていて、お土産としても人気らしい。大会中のパリは、まさにアムール(愛)の街になりそうだね。 (つづく)

(Ricardo Setyon/ジャーナリスト)

▽翻訳=利根川晶子(とねがわ・あきこ) 埼玉県出身。通訳・翻訳家。82年W杯を制したイタリア代表のMFタルデッリの雄叫びに魅せられ、89年からローマ在住。90年イタリアW杯を目の当たりにしながらセリアAに傾倒した。サッカー関連記事の取材・執筆、サッカー番組やイベントで翻訳・通訳を手がける。「カカから日本のサッカー少年へ73のメッセージ」「ゴールこそ、すべて スキラッチ自伝」「ザッケローニ 新たなる挑戦」など著書・訳書多数。