マスターズを制した松山英樹(29)の偉業は、海外メディアにも大々的に報じられた。

 ロイター通信が「アジア人で初のマスターズ制覇」、AP通信が「日本人初のメジャーチャンピオン」と歴史的勝利を世界に配信すれば、米ウォールストリート・ジャーナルも「日本に歴史を刻んだ。松山はアジアで史上最高の選手のひとりになった」と速報。ニューヨーク・タイムズは「(この勝利は)松山を国民的英雄にする。アジア系住民に対する人種差別的な暴力が社会に不安をもたらす中で達成された画期的な勝利だ」と持ち上げた。

「マスターズは『ゴルフの祭典』『世界一華やかなメジャー』と言われ、他の4大メジャーである全英オープン、全米オープン、全米プロに比べても人気は圧倒的です。米国でのテレビ視聴率は全米オープンの倍近く。コロナ禍での開催は別として、例年のマスターズウイークには会場のあるオーガスタに30万人を超える観客が訪れます。プロゴルファーにとっても特別な大会で、それだけにメディアの扱いも別格。交通事故の影響でツアーを欠場中のタイガー・ウッズが自身のSNSを通じて松山の快挙を、『ヒデキは日本の誇り。歴史的なマスターズ制覇がゴルフ界全体に影響を与える』と祝福したことも取り上げられた。これまで以上に欧米での松山の注目度が上がるのは間違いありません」(ゴルフライター)

「1000億円の価値に相当」

 豪州のnews.com.auは「Historic Masters win‘ worth a billion dollars’ to Hideki Matsumaya」(マスターズでの歴史的勝利は、「10
億ドルの価値に相当する」)と書いた。1000億円とは大仰だが、松山に多くの余禄をもたらすのは確かだろう。

 広告代理店の関係者がこう言う。

「2018年にテニスの全米オープンを、日本人として初めて制した大坂なおみ(23)がいい例です。それまでのスポンサー契約は所属の日清食品を含む5社だったのが、今では11社にまで膨れ上がり、契約金も跳ね上がった。例えば、19年にアディダスから大坂を引き抜いたナイキとの契約は年間10億円以上といわれています。ロサンゼルスの一等地に大坂の巨大看板が設置されるなど、スポンサーの扱いも世界基準になった。結果、20年5月に米経済誌フォーブスが報じたアスリートの年間収入ランキングによれば、大坂の副収入を含めた稼ぎは年間3740万ドル。日本円にして40億円超という破格なものとなり、『史上最も年収の多い女子アスリート』の称号を得た。松山のアジア人初のマスターズ制覇は大坂に勝るとも劣らないインパクト。世界の企業から注目される存在になります」

■大手企業7社とスポンサー契約

 すでに松山には所属するトヨタ自動車(LEXUS)をはじめ、野村ホールディングス、住友ゴム工業、Indeed Japanなど大手7社がスポンサーについているが、今後は国内企業のみならず、世界からスポンサー契約のオファーが殺到するというのだ。

 マスターズを制した松山は207万ドル(約2億2700万円)の優勝賞金を手にする。これで、生涯獲得賞金額は米ツアーだけで36億円を突破。スポンサー契約を含む年収は10億円前後といわれるが、それが3倍、4倍になってもおかしくはない。

 20年のフォーブスのアスリート長者番付トップ100では、ゴルフ界からただひとり、ウッズがトップ10入り。その年間収入は実に66億円超だった。

 R.マキロイの58億円、P.ミケルソンの43億円と続くが、松山が稼ぎでもゴルフ界のトップと肩を並べる日は近いかもしれない。