【東建ホームメイトカップ】第1日

 2021年の国内男子ツアーがやっと開幕した。

 しかしマスターズ優勝から凱旋帰国した松山英樹は隔離期間があるため出場していない。もちろん隔離期間が明けてもすぐに主戦場の米ツアーに戻るため、日本ツアーには当分出場しない。

 松山は14日のリモート会見で「女子ツアーに押されている」と憂いていた。

「男子にも魅力があると思う。東建で開幕し、面白い戦いになると思う。その面白さが伝わらないのが現状。僕が勝って男子ツアーも面白いと注目されればうれしい」(松山)

 だが、事はそう簡単ではない。

 おそらく日本男子ツアープロ全員が束になっても、集客力、注目度、稼ぎ、人気のいずれも松山一人にかなわないはずだ。

 例えば、この日は昨年プロ転向したばかりの金谷拓実(22)が2打差5位タイにつけたが、他はよほどのファンでなければ認知度の低い選手ばかりだ。しかも、渋野日向子にスイングを教えたという石川遼(29)にいたっては、3オーバーの113位と見せ場なく、大きく出遅れた。

■日本では大学生の活躍にスポットが当たらず

「男子ツアーには現地に足を運んで、ぜひ見たいという魅力のあるプロが見当たらない」と評論家の菅野徳雄氏がこう続ける。

「ジャンボ(尾崎将司)がプロ野球からゴルフ界に転身してきた時には、それまで見たことのない飛距離が話題になり、多くの観客が集まるようになった。ジャンボは試合会場を歩いているだけで絵になった。そんな大型新人が男子ツアーに見当たらない。もうひとつ米ツアーは大学を卒業後にプロ転向した選手が大いに注目される。T.ウッズやP.ミケルソンも大学時代から活躍して、プロ転向後も成功している。最近ではV.ホブラン、C.モリカワ、M.ウルフといった選手がすぐに勝って人気を集めている。ところが、日本では大学生の活躍にスポットが当たらず、まったく話題にならない。そんなゴルフ界全体の成熟度が海外に比べてわが国は低く、盛り上がりに欠ける大きな原因といえる」

 人気だけピカイチの石川は、「あまりいいゴルフができなくて残念でしたけど、始まったばかりなので」と男子ツアーの危機感はゼロ……これでは何をか言わんや、だ。