投手交代のアナウンスに東京ドームのスタンドがどよめいた。巨人先発の今村信貴(27)が3回2失点で降板。球数わずか43球での交代に故障が疑われたが、試合後の原監督はこう言った。

「リズムがね……。流れをなんとか変えたいところで、平内に託した」

 初回から3イニング連続で先頭打者を出塁させた投球内容にサジを投げたわけである。今村はこれで5試合連続勝ち星なし。代わった平内が4失点するなど、2番手以降の3投手が無失点だった阪神との差を見せつけられた格好だ。

「なかなか安定しない投手陣に原監督もいよいよイライラを募らせているという感じ。開幕先発ローテ6人のうち、結果を出しているのは左腕の高橋だけ。菅野はヒジ痛で登録抹消、サンチェスは肩の違和感で一時離脱した。リリーフ陣も安定しない。新任の桑田投手チーフコーチ補佐がキャンプから投げ込みを奨励したことにも原因があるんじゃないかという見方も出始めています」(マスコミ関係者)

 就任直後から先発陣に「135球完投指令」を出した桑田補佐は、キャンプでは1カ月で1000球の投げ込みを目標にし、リリーフ陣には750球以上、抑えにも600球以上の目安を設定。総じて昨年に比べて球数が増えたのは確かだ。

■「船頭多くして…」の懸念的中か

 評論家の高橋善正氏がこう言う。

「1カ月1000球程度の投げ込みで、この5月に疲れが出ているのだとすれば、桑田補佐の責任ではなく、選手のひ弱さの問題でしょう。とはいえ、巨人の一軍には宮本チーフ、桑田補佐、杉内コーチと投手担当コーチが3人もいる。調子の上がらないリリーフ陣の再編を含め、なにか打つ手はないか。選手の復調を待つだけというのでは、存在意義が問われる。当初から『船頭多くして』の懸念があったが、投手の体調管理や見極めを含めて、意思の疎通や役割分担を見直す必要はあるかもしれませんね」

 阪神に1勝2敗と負け越した巨人。投手力の差を埋めなければ、ライバルの背中は遠くなる。