<西武−楽天>◇12日◇ベルーナドーム

楽天岸孝之投手(39)のプロ通算160勝目はお預けとなった。

立ち上がりからピンチで粘ったが、バックのミスから沈んだ。1回1死二塁のピンチでは、3番平沼を外角に落ちる代名詞の112キロカーブで空振り三振に仕留め、後続も打ち取った。2回は連打で1死一、二塁とされるも、8番佐藤龍をまたしてもカーブで注文どおりの遊ゴロ併殺打に料理した。

1点リードの3回から歯車が狂った。金子と平沼の安打で2死一、三塁とされると、4番中村剛がバットの先で捉えた打球は中堅前方へ。この打球を中堅辰己が目測を誤り、ポトリと落ちた。チェンジかと思われた打球が同点の適時打となり、岸は微妙は表情を見せていた。その後、2死満塁で、蛭間の二塁方向へのボテボテの打球は、打球を追った岸のグラブの下を抜け勝ち越しの内野安打となった。

さらに4回、先頭佐藤龍の右飛を小郷が落下地点に入りながらも落球。2死一、二塁となり、途中出場の3番長谷川に今季1号の3ランを浴びた。

5、6回は立ち直り、テンポ良く3者凡退に打ち取った。

7回は2死二塁としたところで桜井にマウンドを譲った。6回2/3を投げて113球、10安打1四球4奪三振6失点(自責3)の内容だった。

この日、投げ合った西武先発の今井は、楽天戦11連勝中。打線は辰己の適時三塁打で先制、6回にも辰己の犠飛で2点を奪うも、大量失点が響いた。

12日試合前時点の現役勝利数ランキングトップはヤクルト石川の185勝、2位は中日涌井の161勝、3位はソフトバンク和田と岸が並んでいた。

【岸のこれまでの勝利数】

◇西武(07〜16年)

07年=11勝

08年=12勝(リーグ優勝、日本一)

09年=13勝

10年=10勝

11年=8勝

12年=11勝

13年=11勝

14年=13勝

15年=5勝

16年=9勝

◇楽天(17年〜)

17年=8勝

18年=11勝

19年=3勝

20年=7勝

21年=9勝

22年=8勝

23年=9勝

24年=1勝