<ヤクルト6−5阪神>◇30日◇神宮

阪神の自慢のブルペン陣がそろって崩れた。岡田彰布監督(66)は投手コーチのプランニングに疑問を呈した。

6回1失点の西勇輝(33)のあとを受け、7回から継投に。2番手石井大智(26)は7回を無難に抑えたが、4点リードで迎えた8回が大誤算だった。セットアッパー桐敷拓馬(25)が1死から四球を出し、2安打されまず1点を返された。

安定感のある左腕の乱調に、ブルペンも対応に追われた。ピンチでの途中登板に強い漆原大晟投手(27)がマウンドに向かったが、四球で満塁とし、長岡秀樹内野手(22)に3点二塁打を浴びて同点にされた。

実は岡田監督は桐敷のあとは漆原ではなく、ハビー・ゲラ(28)を想定していた。開幕から岩崎優(33)とダブル守護神を組んで活躍したが、調子を落とし、2軍調整をへて、26日に復帰登板を果たしていた。セーブシチュエーションになれば岩崎の登板も当然考えていた。

「漆原なんか投げさすつもりなかったよ。ゲラと岩崎が(準備を)やってないんやから、投げさせられへんやんか。なんで準備せえへんのやろうなあ。見たら、今度(準備しているのが)島本やった。昨日2イニング投げてんのに。そんなうまいこといかん場合もあるわけやんか。それが準備やんか。ブルペンなんか」

結局、ほとんど準備できていない守護神・岩崎優(33)が漆原のあとにマウンドへ。頼みの左腕は、代打の山田哲人内野手(31)に決勝左前打を打たれた。

岡田監督は「できんよ、そら」と打たれた3投手を責めることはしなかった。ベンチに入っている安藤優也投手コーチ(46)と、ブルペン担当の久保田智之投手コーチ(43)に対して「教育やなあ、しかし。そこまで全部やらなあかんねんな。しかし」と嘆き節が止まらなかった。