<東京6大学野球:慶大4−4立大>◇第4週第2日◇5日◇神宮

立大はリードを奪いながらも、慶大に2度追い付かれ、引き分けに終わった。

初回に2点先制し、5回に追い付かれたが、9回には西川侑志外野手(3年=神戸国際大付)の左越えソロ本塁打で再び勝ち越し。さらに2死一塁から戸丸秦吾捕手(2年=高崎健康福祉大高崎)の左越え適時二塁打で、この回2点を挙げ、勝利を確信した試合で、同点に追い付かれゲームセット。木村泰雄監督(63)は「慶大の底力というか…見せつけられた。最後のアウトを取るまでは、なかなか難しいですね」と、肩を落とした。

先発の大越怜投手(3年=東筑)は「序盤は四球を出しながらもある程度抑えられていたんですが、5回はちょっと自分の中でも熱くなりすぎちゃったかな」と、5回4安打2失点。一時、同点に追い付かれた場面を悔やんだ。

頭は冷静に心は熱くー大越はいつも、この言葉を心にマウンドに立っていた。「ピンチの場面で心を熱くするのは普通だと思うんですが、そこでいつものピッチングである低め中心に投げる球が高めに浮いた」と、ピンチの状況に心が動かされ、本来の投球ができなかったことを、悔やんだ。

劣勢にもベンチの元気な声は絶えず。攻め続けた。「流れを相手にいかせないようチームで意識してやっているので、そこはうまく出ていると思います」。勝ち点をとるまで、あと少し。「明日勝って、4戦目の先発に備えたい」と、前を向いた。