プロボクシング4団体統一世界の井上尚弥(31=大橋)が6日、東京ドームでWBC同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)との防衛戦に臨む。井上が勝てばどんな記録が更新されるのか。列挙してみたい。

(1)世界タイトルマッチ22連勝 自身の持つ日本人世界王者の世界タイトルマッチ連勝記録を22に更新する。ちなみに日本人2番目は元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏の14連勝。

世界に目を向けると、最多は50戦不敗で引退した5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(米国)が26連勝。デビューから89連勝を記録した3階級制覇王者のフリオ・セサール・チャベス(メキシコ)の25連勝がこれに続く。3階級以上を制覇して、さらに無敗のまま20連勝を記録したレジェンド2人にまた一歩近づくことになる。

(2)世界戦最多KO KOで王座奪取に成功すれば、自身の持つ世界戦最多KO勝利数を20に伸ばす。2位は11KOの井岡一翔、3位は10KOの元WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志氏。4位は9KOで具志堅用高氏と山中慎介氏が並ぶ。

(3)世界戦KO率90・9% ネリにKO勝ちすれば総試合数に対するKO勝利の割合を算出するKO率は88・8%に上昇する。これは2位(平仲明信の81・8%)以下をはるか引き離し、元世界ヘビー級王者マイク・タイソンの75・8%。同王者ジョージ・フォアマン(ともに米国)の83・9%。元世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の82・9%をも上回る。特に世界戦でのKO率は22勝(20KO)で90・9%に到達する。

(4)世界戦最短KO記録 日本人の世界戦最短KO記録は、バンタム級王者時代の井上が18年10月のファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ)と防衛戦でマークした70秒(1分10秒)。ネリを69秒以内でKOすれば、自らの記録を更新することになる。