<ボクシング:スーパーウエルター級ノンタイトル8回戦>◇6月30日◇大阪市阿倍野区民センター

日本ユース同級王者で日本同級7位の佐々木る玖(21=KWORLD3)が、浜島悠紀(28=白銀)を判定3−0で下し、戦績を7勝(3KO)1敗2分けとした。

元世界2階級制覇王者の亀田大毅氏(35)が会長のKWORLD3ジムが主催する「弁慶FIGHT」第2回興行のメインを務めた。佐々木は2回に強烈な左ボディーでダウンを奪う。その後も左ボディーを中心に攻め込みながら、KOはならなかった。試合後も「あの2回で倒しきりたかった」と顔をしかめつつ、「相手がめっちゃタフ。こんなにタフとは思わなかった」と浜島をたたえた。

亀田3兄弟の父、史郎氏(59)の門下生。史郎氏の「おまえはアディオス(スペイン語でさようなら)や!」の一声で愛称「浪速のアディオス」となった。その理由は3150FIGHTを手がける亀田興毅ファウンダー(37)も「なんでか知らんねん」。しかしいつの間にか広く定着し、試合中も「アディオス!」のかけ声が飛び交った。

足を止めて打ち合うファイタースタイルはスリリングで、陣営も期待する。佐々木は「まだユースなんで。ほんまの日本タイトルをとれるよう、もっと練習します」。初めて務めた興行のメインでひと皮むけた「浪速のアディオス」が、大きな目標へ向かう。【実藤健一】