<サッカー天皇杯 新潟県代表決定戦:JAPANサッカーカレッジ2−1新潟医療福祉大>◇5日◇決勝◇新発田市五十公野公園陸上競技場

JAPANサッカーカレッジの長身FW、渡辺亮太が攻守でフル回転の活躍を見せ、9大会ぶり12度目の天皇杯本戦進出に導いた。

まずは前半12分。後方からのロングフィードに競り勝ってMF大野秀の先制点の起点となった。同30分にはペナルティーエリア内で相手のファウルを誘発してPKをゲット。DF篠田の追加点につなげた。守備でも相手のフィードやロングスローを次々とはね返し「本当にうれしい。自分の強みを出せた」。190センチ、93キロの体を生かしての勝利貢献に笑顔をはじけさせた。

東京出身の33歳。日体大卒業後の13年に愛媛でプロキャリアをスタートさせ、その後は16年長野、17年沼津、18年藤枝を渡り歩き、J通算133試合出場10得点を記録した。JAPANサッカーカレッジ在籍は6年目。今年は選手兼コーチとして3rdチーム(新潟県1部リーグ所属)の指導にもあたる。「指導することで新しい発見があったり、整理できる面もある」とこの日も武器の高さと足元の技術を生かしたポストワークを最前線で発揮した。

チームは26日に和歌山県代表と天皇杯1回戦を戦うことが決まっており、1つ勝ち上がれば6月12日にJ1名古屋との対戦が待つ。「(名古屋に)大学の後輩の稲垣(祥)がいるので対戦したい。必ず1回戦を突破する」。全国の舞台でもそのフィジカルで得点を重ね、快進撃の立役者となる。【小林忠】

○…関東学院大から今春加入したGK倉持一輝が自慢のロングフィードと、安定したセーブでチームを支えた。天皇杯はプロ入りへのアピールの大会ともなるだけに、「名古屋と対戦したい。Jクラブとの対戦は楽しみ。必ず初戦を突破したい」と話した。

◆金子俊也監督「攻守において日々の積み重ねが結果につながった。いい時間帯で先制し、(追加点の)PKは運もあった。ボールを握られてもしっかりと対応してくれた」